熱帯暗夜 (Page 7)

　ぐっと伸晃の下腹に力が入り、肉棒がさらに硬さを増して角度を鋭くしていく。
　猛々しく存在を主張する男の性器を見て、怜子は喉を鳴らす。
「入れて」
　単刀直入な怜子の言いようからは、さっきまであった羞恥心は消えている。怜子は進んで足を広げ、先程伸晃にやられたように女陰を大きく自らの手で広げた。

　身に纏うものを取り払うことすらせず、二人は求める心のままに体を絡める。
「あぁ……」
　感極まったかのような声を上げ、怜子は伸晃のものを体の奥深くまで迎え入れた。みっちりと隙間なく媚肉が伸晃の男根を包み込み、奥へ奥へと掻き分けて進むだけでも大変な快感が下半身から広がる。

　淫棒を受け入れた怜子の方も快感に浴し、理性が解けていくのを感じていた。
　ゆっくりと、しかし力強く伸晃が腰を打ち付ける。

　お互いの理性が性的な快感に溶けて混ざり合い、体の奥底へと沈殿していく。体という境界を透過して、伸晃と怜子の淫熱が行き交う。
　ぬちぬちと音を立て、白濁した愛液を纏わりつかせた男根が膣を出入りする。吸い付くように収縮した肉壺は決して伸晃を逃がさない。

　先端ギリギリまで引き抜いた腰を再び伸晃は推し進める。ゆっくりしたペースでの挿入だが、意識が白むような快感を二人は共有していた。

　滑らかな部位、ざらついた部位、デコボコの部位。それらが混然一体となり、伸晃の雄を扱き上げる。
　その淫蕩な肉の蠢きは、そのまま律子の快楽ともなった。笠の張った雁から血管の浮いた肉茎の造形は、女の肉の良い部分を引っ掻きこそぐのだ。

　ゆっくり、ゆっくりと、二人は性感を高め合う。