あなたしか映らない (Page 4)
時間が余っていて、暇だったからかもしれない。
不誠実な答えだな、と思いつつ泰輔は波奈の背中に手を回した。
体温や下着の凹凸を感じながら、じっくりと彼女の背を撫でていると、もどかしそうに波奈が身動ぎを始める。もじもじと内股を擦り合わせ、波奈は熱っぽく潤んだ目で泰輔を見た。
服の下へと手を滑り込ませ、ブラジャーのホックを器用に彼は片手で外す。すると支えを失った乳房が重力の手に引かれ、微かに落下する。それを受け止め、柔らかな感触を泰輔は堪能した。重くはないが、張りがあって適度に柔らかく形も抜群だ。
柔らかさと張りを楽しみ、泰輔は次に固く窄まった乳房の頂点を弄ぶ。指先でこね回し、弾いたり柔肉に埋めたりとやりたい放題だ。
一方で波奈の方も敏感な部分を刺激され、頬を朱に染めている。息遣いも荒くなり、美しく煌めいていた瞳も淫欲に濁り出していた。
「裸になって、くっつきたい」
そんなことを言い、すんすんと鼻先を動かして波奈は泰輔の首筋を嗅ぐ。
「だめっすよ。仕事中なんだから」
「体、熱いの」
「着たままっていうのも、いいもんすよ」
それに、と泰輔は彼女の手を自分の股間へと持っていく。
「こっちも我慢しきれないんすよ」
「どうしようかな。いじわるされちゃったし」
軽やかなタッチで股間を弄ばれ、泰輔のものがズボンの中でさらに膨張する。布地に押さえつけられて痛いぐらいだ。
「今日は、口でしてほしい気分なんすけど」
「どうしようかな」
「波奈さんの口がいいんすよ」
「……しょうがないなぁ」
口調では渋々応じた格好だが、波奈の口元はほんの少しばかり笑みが隠しきれていない。そのことに気付かないふりをしながら泰輔は、赤黒く勃起した肉棒をズボンから開放する。
波奈は椅子から下り、床へ膝を突いて彼の足の間に入り込む。そして、躊躇いなくグロテスクな要素すらある血管の浮いた器官を口にした。
「うっ」
唾液でぬめった口内は暖かく、口蓋の硬さと舌の熱さとざらつき、対照的に滑らかな頬肉のコントラストが目まぐるしい快感をもたらす。そのせいで危うく発射しかけた泰輔は、唇の端を噛んで射精感を抑え込む。
ちょっとばかり咥えられてすぐに射精してしまっては、恥ずかしい思いをすることになってしまう。だが、そんなちっぽけなブライドなど波奈に咥えられていては、溶けかけたアイスクリームのようにすぐさま霧散してしまう。
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