青い薔薇の蜜は恥悦の味 (Page 4)
「これを」
古賀はポケットから小さな巾着袋を取り出し、涼子に手渡す。
「化粧室をご利用なさってください。ホテルの外で落ち合いましょう。お待ちしております」
それだけ伝え、古賀はさっと伝票を持って行く。
会計が終わり、ホテルを出た古賀は涼子が現れるのを辛抱強く待つ。
するとホテルの自動ドアを潜り、涼子が姿を現した。彼女は眉根に微かに皴を寄せ、微かに息を荒くしている。
「参りましょう」
慇懃に古賀は涼子をエスコートする。
向かう先は多くの人が行き交う大通りへ行くだ。
その間、もじもじと涼子は内股を擦り合わせた。
「あっ」
古賀が自分のポケットに手を入れた途端、不意に涼子が声を上げる。
原因は彼女の蜜壺に埋め込まれた卑猥な器具の振動だ。古賀が会計をしている間にトイレで装着させたのだ。
事前に得た情報から、古賀は彼女が公衆の面前に密やかに責められる――いわゆる羞恥プレイというものに強い憧れがあることを察していた。そのため、当日に求められた場合のことを考慮し、用意しておいたのだ。
「……うぅん。くふっ。はぁ、あぁぁ」
小さな喘ぎ声が桜色の唇から零れ落ちる。
古賀はポケットに入れたリモコンのスイッチをオフに戻す。
二人が待ち合わせたホテルは、大通りから一本外れた立地にあり、周囲にはオフィスが並んでいる。時間的にビジネスマンの姿はあまり見えない。
だが、大通りにはビジネスマンだけでなく、多くの人が溢れていることだろう。
「涼子様。少し声を抑えられた方が良いですよ? そろそろ大きな通りに出ますので」
あえて古賀は煽るような、たしなめるような口調で言う。すると涼子は荒く熱い吐息をつきながら、自らの体を抱き締めた。肉欲を溢れさせまいと押さえているようでもあったし、快楽を逃がすまいと貪るようにも見えた。
古賀は涼子が振動に慣れてしまうぬよう、ある時は焦らし、ある時は強烈な振動で彼女に手を触れず責め立てた。
大通りをしばらく歩き、古賀は涼子をあるデパートに招き入れる。
そのデパートは二人が歩いてきた大通りの一等地に建ち、テナントの多くは高級店を中心としながらも、幅広い層に支持される著名なものであった。当然、中は買い物客が行き交っているし、従業員があちこちにいる。
一瞬、色欲が抜け、涼子は戸惑った視線を周囲に送る。だが、古賀はそんな彼女の正気を一瞬して突き崩す。
「ここで、少しショッピングを楽しみましょう。きっとご満足頂けますよ」
嬲るように耳元に囁き、古賀は彼女の秘肉を犯している器具の振動を最大にした。
「……っ。くぅ」
ぎゅっと足を閉じ、涼子が振動に耐える。一瞬にして快楽に染まり、涼子は縋るような目で古賀を見つめた。
「さあ、参りましょう」
優雅さすら感じさせる手付きで古賀は涼子をエスコートする。
振動は最大のままだ。
よろよろと涼子は手を引かれて歩き出す。視線を足元にやれば淫液が足首まで垂れている。
どこでこのオプション頼めるのでしょうか?
フィクションかぁあーとがっくり項垂れてしまうほど、どこに行けば古賀さんに会えるの?と期待してしまうほどツボでした。作者様は、この世界のどこかにいて欲しい人々を産み出す魔人ですね!
魚月 さん 2021年2月24日