いつかまた行けたら (Page 3)

「リラックスしてください」
 眠ってしまう前のマッサージと異なり、奇妙な緊張を憲和は自分に強いてしまう。せっかく解れた体が再び力み、固くなっていた。そして、彼の意思に反するように、ますます固く大きくなってしまう男根。

「……苦しそうですから、前、失礼しますね」
 えっ、と憲和が思った時には素早い手つきでベルトが緩められ、ズボンの前が解放されていた。局部と外気を隔てるものは下着しか残っていない。前がすっかり伸びている下着をふんわりした手付きで、女性が撫でる。

「そんな……」
「このままでは、苦しいでしょう? リラックスなさってください」
 子供をあやすような口ぶりだが、声音の艶色はとても子供にきかせられるものではない。
 勃起して敏感になっている先端や竿を下着越しとはいえ女性に扱かれ、憲和は下着を先走りで早速濡らしてしまう。

「あぁ……、凄い匂い」
 下着をずらし、女性が感極まったように呟く。呟きに伴われた吐息が男根の根元をくすぐる。そのことで、憲和は女性が自分の陰部へと顔を近づけていると気付いた。汗と先走り汁の混ざった匂いを嗅いで、興奮しているという状況に憲和も息を荒げてしまう。

「うおっ」
 ねっとりと湿った肉が肉棒の先端に巻き付く。その唐突にもたらされた快感に、憲和は声を上げてしまった。それが女性の舌であると気付き、彼の肉棒が興奮して血管を浮き上がらせる。
 キャンディーかアイスクリームでも舐めるかのように、肉棒の根元から先端へと幾度も舌が往復した。彼女の両手は鼠径部をくすぐるように行き来し、熱っぽい舌奉仕と異なる快感を下半身へと蓄積させていく。

「うぐぐ」
 堪らず憲和は顔の上のタオルを剥ぎ取る。
 そして、彼はがっちりと女性の頭を掴む。
「口を開けてくだい」
 凶器で脅すように憲和は鼻先に涎塗れの男根を突き付ける。

 汗をかき、頬を上気させていた女性は大きく口を開いて見せた。ぽっかりと空いた口腔へと憲和は欲望を満たすために侵入を開始する。
 肉棒を喉奥まで挿入され、女性がえずく。それに構わず、憲和は乱暴に女性の頭を前後に動かした。唇の隙間から唾液が滴り、彼の股間を汚している。そんなことなどお構いなしに憲和は、女性の喉奥を楽しむ。

 生易しい口淫ではなく、一方的に快楽を貪るための拷問じみた性交だ。
 しかしながら、女性はそれを受け入れ、その瞳は情欲に濁り始めている。彼女の情欲に煽られるように憲和も性感を高め、ついに精液を爆発させた。下半身全体が痺れるような快感が肉棒の先端から溢れ、女性へと伝播するような錯覚に陥る。

 久方ぶりの射精は快感が強すぎて憲和は苦痛すら感じてしまう。
 快感と苦痛が混然一体となって当然と射精を終えた憲和は、ゆっくりと鞘から剣を抜くかのように女性の口から肉棒を引きずり出す。

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