肉食獣には敵わない (Page 4)
シャワーを浴びて体はすっきりしたものの、イラ立ちは収まらず柊也はがしがしと頭を拭いていた。
「あの……さっきはごめんなさい。言い過ぎたわ」
「えっ?」
脱衣所にむぎが入ってきて、柊也はバスタオルを持ったまま固まった。
髪の毛を拭いていたので裸の体が丸見えだった。下半身を凝視されて、急いでバスタオルで隠す。
「今さら謝っても……」
むぎが近づいてきて、バスタオル越しに柊也の股間をぎゅっと握った。
「ふーん、やっぱり兄弟なのね」
「何するんだよ!」
声を上げたが、握りつぶされそうで動けない。
「稜真さんと結婚したのはね、アソコが大きかったからっていうのもあるのよ」
やわやわと絶妙な力加減で刺激されて、柊也は顔をゆがめた。
「大きさが同じくらいね。これなら仲良くできそう」
「何を……」
「私、肉食系なの。食べ物も恋愛も性欲も」
「うく……」
少しずつ硬くなってきて、むぎが唇を舐めた。
「おとなくして。草食動物は肉食動物には勝てないんだから」
バスタオルが床に落ちた。
自分だけが裸なのは屈辱だったが、愛撫が絶妙で力が入らない。あふれてきた先走りを亀頭に染み込ませるように広げられ、裏スジをくすぐられる。ぬちゃぬちゃした水音が恥ずかしくてたまらない。
イキそうになる寸前、手が離された。
「あ、なんで……」
思わずつぶやくと、むぎがニヤリと笑った。
「手でイクなんてもったいない。私の中でイキたいでしょ?」
キスされそうになって、柊也はあわてて押し戻した。
「キスは駄目だ」
「あら、好きな子でもいるの?」
「肉を食べた女性とキスすれば、肉を食べたのと同じになる」
むぎが白けた表情になった。
「あ、そう。まあいいわ。このまま挿れて」
「駄目だ」
「何よ、下の口から肉を食べるわけじゃないんだからいいでしょ」
「だって生でして子供ができたりしたら、兄貴に申し訳が立たない」
「ふふん。どっちの子供か分からないのは良くないわね」
むぎが脱衣所の棚をごそごそ探ってコンドームを取り出した。
「結婚前に買ってたのを残しておいて良かったわ。つけてあげる」
「うっ」
薄いゴム越しにむぎの指が滑ってコンドームをかぶせていく。指を感じるとモノがひくひくと物欲しげにひくついた。
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