旅先の非日常姦 (Page 2)

「俺もシオリさんみたいな人と結婚したいですよ。旦那さん思いの良い奥さんと」
「そうかな。そうなら嬉しいかも」
「シオリさんのために、俺、頑張りますね」
「お願いします」
「そうだ。フォロワーさんにおすすめしてもらったカフェがあるんで、まずはそこで軽く食事しません?」
「どんなところなの?」

 昌也はスマホを差し出し、カフェの情報を見せる。すると差し出したスマホを覗き込むシオリの香りが鼻先をくすぐった。爽やかな甘みのあるその香りと、微かに上体を傾けたために覗く胸元が昌也をシオリに釘付けにする。
 シャツの下ではブラジャーによって寄せらせ、むっちりとした胸元が深い谷間を生み出していた。ゆったりしたシャツの下にはキャミソールを着ている。しかし、シオリの胸が大きいために押し上げられて胸の谷間が見えてしまっていた。

 思わず昌也は、ごくり、と唾を飲む。
 それに気付いたシオリが反射的な動きで胸元を隠した。

「あ、すみません」
「ごめんなさい。私こそ……」
 気まずい、というよりも気恥ずかしい思いが二人の間に漂う。
「……もっと恥ずかしいことだって、お願いするのに。ね?」

 自分にも言い聞かせるようにシオリが言いつつ、そっと昌也の手を取る。それから周囲に視線を走らせ、彼の手を自分の胸元へと導く。
 シオリの手で導かれた胸乳はずっしりと重たく、ブラジャーに包まれていながらも昌也の手にしっとりした柔らかさを誇示した。
「ここじゃ、マズいです」
「う、うん」

 初心な学生カップルのように顔を赤らめて二人は、少しだけ距離を取る。
 それからおずおずと視線を交わらせ、どちらからともなく歩き出した。

 都心のような激戦区という雰囲気がない駅前を抜け、スマホの地図を頼りに路地を進んでいく。しばらく歩くと路地にパラソルが現れ、その下にテーブルや椅子が並べられたカフェの店先を発見する。
 昌也はおすすめされていたメニューを注文し、シオリは少し迷っていたがサンドイッチのセットを注文した。
 テラス席で初夏の風を浴びながらの食事は路地の一角でありながら、なかなかの解放感があってピクニックでもしているようだった。

 路地には誰もいない。

 カフェの客も、主人も、誰も昌也達のことを見ていない。
 そっと足を延ばし、昌也はシオリの長い脚と絡めた。少しだけ表情をシオリが動かす。彼女のその表情に拒絶が含まれていないことを確認した昌也は、絡めた足をゆったりと動かした。

 ジーンズに包まれたシオリの足は、しなやかで贅肉がついている感じがまるでない。椅子の下にある脹脛の膨らみをなぞり、膝裏の辺りまで足先で撫でる。子供がじゃれ合うような行為だが、シオリの顔には戸惑いではなく微かな高揚があった。

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