遠隔ローターは愛液の匂い / 古着屋・久志の「出会い系」冒険④ (Page 4)
ラブホ内で禁を破り…
正直な話し、久志はそれほどプレイに玩具を使うという執着はなかった。ただ単に「コレを使っているんだよ」という意思表示をして、相手に期待と不安をもたらせる心理効果を狙ったのだ。
ただ、なぜ今回は「ワイヤレス(遠隔)・ローター」を思い出したかというと、ふと6年前の事を思い出したからだ。
その頃の久志は離婚したばかりで、女性関係に対して足枷が外されたように、自由に遊んでいたのだった。周囲の友人によれば「なかばヤケクソと見えなくもない」というくらいにだ。
その頃に出会い系で知り合ったオンナに「オモチャで責めて!」とせがまれて、最初は何となく付き合っていたのだが、そのうちに“ハイテク度”にみずからハマっていったのだ。特に、ワイヤレスで無線操作するローターを女性に仕込んで、飲みに行ったりとお互いに楽しんだりもしていた。
それまでの久志の「オモチャの概念」といえば、せいぜい張り型や電動バイブ、電動ローターくらいだった。
それが、その時の出会い系のオンナに「ワイヤレスのもあるから、街中でも自由にスイッチを入れてもいいよ」と言われて、一気にのめり込んだというわけだ。「目から鱗」な感じだったのが思い出される。
それでも離婚のショックが落ち着いて、さらにネット通販がもてはやされて忙しくなってきたので、自然と「普通のプレイ」に戻っていった次第…。
それを思い出させてくれたのが弥生だったのである。
ディスタンスとセックスを結びつける点を考えていて、「そうだ、久しぶりに『遠隔操作』も悪くないな」と思ったのだった。
それならば、弥生が感じている姿をつぶさに観察・鑑賞できるし、自分も興奮できるはず。久志は、そう考えたのだ。
幸い、現在ではア〇ゾンでも「アダルトグッズ」のコーナーもあるくらいなので、入手は簡単だし、種類も豊富だ。それにカタログを見ていると、私がハマっていた当時よりも、スタイルは洗練されている。加えて、技術的にも格段の進歩の跡が伺えた。
久志はさっそく購入して、会社の古参パートの麗子嬢でテスト(冒頭シーン参照)してみた。すると効果は抜群の様子ではないか!
もともと欲求不マンで、M体質の女性には効きが良い事を改めて認識したのである。
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