幽世にて出会い、契る二人の先行きは (Page 4)
そうこうする内に幾つもの障子の前を通り過ぎ、廊下の角を曲がった一室に蓉子は担ぎ込まれた。そこには豪奢な布団が枕を二つ並べた状態で敷かれている。
そっと布団の上に横たえられ、蓉子は布団が今まで体験したことがないほど柔らかいことに感動していた。
「あのー、お手柔らかに」
「うむ」
男は蓉子の依頼に重々しく頷き、寝間着の上をめくった。丁寧とは言えない手付きだった。胸が露出し、急に恥ずかしくなってきた蓉子は咄嗟に両手で隠してしまう。
どくどくと心臓の鼓動が早くなり、顔が熱くなっていく。
男の手が蓉子の腹に触れた。ごつごつした大きく分厚い手。それがくすぐるように彼女の肌を撫ぜる。
「ふっ、んんっ、はぁっ」
吐息が零れ、蓉子はそれがまた恥ずかしく感じられ、自らの手で口を塞いだ。
そうすると無防備になった乳房に男の手が伸びる。やわやわと全体を揉みしだき、先端で固くなっている乳首を指先で弾かれた。
「んぁっ」
体が勝手に反応し、ぴくぴくと蓉子の腰が跳ねる。
感じたことがない感覚だった。もちろん蓉子にも性欲はあるので、自らを慰めた経験がないわけではない。だが、その時ともまるで違う感覚だ。
呼吸がどんどん荒くなり、体の芯から得体の知れない感覚が全身に広がっていく。
ついに男の手が蓉子の下半身へと伸びる。
「ちょっと、タンマ。まだ、覚悟がぁっ!?」
思わず伸ばした蓉子の手が、いつの間にやら取り出されていた男根に触れた。体躯に見合った大きさというべきか、男のものはかなりのサイズで太さもある。挿入されたら臍の辺りまで到達してしまいそうだ。
あんなものを入れられたら、死んでしまう。流石の蓉子も慄いて身を引いた。
男は気軽に蓉子の寝間着の下を脱がせ、下着も剥ぎ取ってしまう。腕力の差があり過ぎて抵抗が無意味だった。
足を開かれ、男根の先端で入り口から陰核まで擦られる。
「熱ぅ……」
男根のあまり熱さに蓉子は声を上げた。その声は知らず知らずのうちに艶めき、背を弓なりに反らしてしまう。
蓉子の秘口からは蜜が溢れ、男の先走りと混ざり合っててらてらと光る。あまりにも淫らな化粧に、男はさらに男根を固くした。
「頃合いか」
「ひぃっ」
強引に入り口を広げられ、蓉子は悲鳴を上げた。
痛かったのだ。
「ストップストップ!」
げしげしと本気で男の顔面を蹴りつけ、挿入を止める。
「無理無理、絶対無理! 死ぬ!」
顔面を蹴られながら大した痛痒もないのか、男はけろりとした顔のまま腰の動きを止めた。しかし、がっしりと掴んだ蓉子の腰から手を離さない。
「うぅむ」
男は膣の入り口に自らの男根をあてがった姿勢のまま、考え込んでしまう。
「しばし待て」
蓉子を解放し、男は部屋を出て行った。
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