幽世にて出会い、契る二人の先行きは (Page 5)
布団の上に取り残された蓉子は、自らの陰部に手を伸ばす。あまりに痛かったので裂けていないか確認したい。
「はぁあぁ……」
幸いというべきか、出血などはない。しかし、すっかり気持ちが萎えてしまった。
布団の上で尻丸出しで丸くなり、蓉子は溜息を吐く。
これからどうなる事やら。成り行きで夫婦になってしまったが、あんな巨大なものが自分の体の中に入る気がしない。
早速離婚か、と半分ぐらい真面目に検討していたら、男が帰ってきた。
「これを使えば良いだろう」
そう言って差し出したのは、小さな二枚貝だ。意外と繊細な手付きで男は貝を開ける。中には白い軟膏が入っていた。
「これは妙薬だと聞いた。……誰から聞いたのかは忘れてしまったが、良く効く」
「……一応聞くけど、何?」
「うむ。これを女陰に塗りこんでやれば、たちどころに肉は解れ、至上の悦びを得ることができる」
「えっーと、いわゆる媚薬的な?」
「うむ」
「いや、うむじゃなくて。怪しすぎるでしょ」
「霊験あらたかなものだぞ」
「ますます怪しい」
「……物は試しと言う」
「私の体で試すのはやめてもらっていいですかね……」
「うむ。大丈夫だ」
「どっからその自信がぁ」
男に抱き上げられ、蓉子は足を大きく広げられる。暴れようにもがっちりと掴まれ、びくともしない。恨みがましい目で見ている蓉子に気付かず、男は霊験あらたかな媚薬とやらをたっぷりと指の腹で掬い取った。
「いや、全部じゃん」
思わず突っ込んだが、黙殺されて男の指が蓉子の秘裂を探る。陰核、膣口、そして中へとぬるりと指が入り込む。
指も相当なサイズだが、男根に比べれば小さなもの。蓉子の膣は抵抗を示しながらも飲み込んで見せた。
人体の神秘などと、動揺を出さぬよう内心でお道化る蓉子だったが、すぐにそんな余裕は霧散する。
「うそ……。マジで?」
ひくひくと入り口が物欲しげに動き、蜜がどろりと溢れ出した。性器が別個の存在になってしまったかのように勝手に蠢いて堪らなく疼く。
疼きは次第に全身へと広がり、体全部が性感帯になった。少なくともそう感じられるほど、敏感に蓉子の体は性的な刺激を感受している。
男が愛撫をしなくても体温が伝わるだけで性感を得てしまう。そんな凶暴とも入れる感覚の奔流に、段々と蓉子の理性も蕩けていった。
「あっ、んぁっ、ひぃ」
乳首と陰核を同時に責められ、白い喉反らして蓉子は軽く達してしまう。
膣口から白く濁った愛蜜が布団の上へと垂れていった。
ゆっくりと慎重な手付きで男は膣の中へと指を侵入させる。
異物を迎え入れるのは初めてにも関わらず、蓉子の肉襞が男の指を逃がすまいと蠢動した。その動きは、そっくりさのまま神経を焼いてしまいそうなほどの快楽として、蓉子の脳髄まで一瞬で駆けあがる。
腰を震わせ、男の腕にしがみ付いた蓉子は必死に未知の快楽と相対した。
「あっ、それぇっ、ちょっと、タンマぁ!」
男は指の角度を変え、膣内をあちこち刺激した。その遠慮のない動きは、あっけなく蓉子を経験したことがないほどの絶頂へと押し上げてしまう。
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