幽世にて出会い、契る二人の先行きは (Page 6)
「あ、あ、あ、あああああっ」
派手に潮を撒き散らし、果てる蓉子をさらに容赦なく男は指で責める。指の数が一本、二本と増えていく。その度に刺激も強まり、三本ほど指を挿入され、イカされた時には彼女は半ば意識を失っていた。
「うむ。今度は大丈夫だろう」
ぐったりした蓉子を背後から抱え上げ、男は胡坐をかいた状態で下から貫いた。
巨大な陰茎が蓉子の内部にじわりじわりと埋まっていく。一気に刺し貫かないのは、この男なりの気遣いだろうか。
三分の二ほどが挿入された所で、女性の最奥へたどり着いてしまった。子宮の入り口を先端で突くと、びくんと蓉子の体が震えた。
「えっ、えっ、なに? なに?」
虚ろな視線を彷徨わせ、誰も触れたことのない場所を男根で刺激され、戸惑った声を上げる。
「繋がっているぞ」
「うそ……」
恐る恐る蓉子は自らの中へと埋没している男根に手を伸ばす。
「動くぞ」
「ゆっくりしてください」
男は大人しく蓉子の要求に従った。
彼女の体を持ち上げ、先端をギリギリまで引き抜き、今度はゆっくりと、しかし容赦なく挿入する。いやらしい水音が次第に大きくなり、断続的に潮を吹く。
一度か二度突かれるだけで簡単に蓉子は絶頂してしまっていた。
初めての性交でありながら、開発され尽くした体であるかのように貪欲に悦楽を貪り、蓉子は果てしない絶頂の連続の真っ只中に放り込まれている。声を上げることすらできず、彼女は体をしならせ、あるいは強張らせて快楽の波に翻弄されていた。
「むう。そろそろ俺もお前の中に出すぞ」
耳元でそう入れた瞬間、蓉子は頭の奥で火花が散った気がした。
子宮が口を開け、男の性を注ぎ込まれる瞬間を心待ちにしている。
「むぅっ、ぐううっ」
男根が膣内でさらに大きさを増す。先端が膨張し、容赦なく子宮に突き刺さる。
「あっ」
小さな声が蓉子の口から零れた。
精子が子宮の中にたっぷりと打ち付けられ、納まりきれずに膣へと逆流している。
あまりの快楽に今度こそ、蓉子は意識を手放した。
次に目を開ける時、周囲の様子はまるで変っていない。夢でもなんでもなく、これが自分の現実なのだと蓉子は諦めと共に受け入れる。
彼女の傍らには偉丈夫が眠っていた。
さんざん蓉子を抱いて疲れたのか、彼女が身動ぎしても起きる気配はない。
布団から起き、蓉子は裸のまま歩き出す。
寝屋を出て、縁側を目指した。
縁側に辿り着いて空や塀の向こうの気配を探るが、何一つ変わっていない。
空は薄ぼんやりと白っぽいままで、塀の向こうは霧が立ち込めていた。
「うあっ」
声を上げ、蓉子は咄嗟に股間に手をやる。膣からたっぷりと吐き出された精液が零れていく。冗談みたいな量の精液を出されたらしく、板張りの床に小さな精液溜まりができてしまった。
「うわー、すごぉ。……とりあえず、風呂入りたいなぁ」
そう呟き、蓉子は廊下を歩きだした。
とりあえず、風呂にでも入ってさっぱりしたら、これからのことを考えよう。
どうせ、ここに死ぬまでいることになるだろうから。
先行きのことは、二人で考えればいい。
蓉子は暢気にそんなことを思えた。
(了)
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