恋の闇路 (Page 3)

六月某日 くもり

 風俗では発散できなかったようだった。
「おはようございます」
「あ、おはようございます」
 ゴミ捨て場の前で会った育子にあいさつを返す。

 先にゴミを捨てていた育子がゴミ置き場の扉を押さえてくれている。小暮は頭を下げて、ゴミを捨てた。ちらと見ると、育子の出したゴミの中にビワの皮があるのが見えた。
 ビワにかぶりつく育子を想像していると、声をかけられた。
「どうかしましたか?」
「あ、いえ」
 首を振って後ろに下がる。扉を閉めて、会釈して別れた。

六月某日 雨

「育子は俺のものだ」
 大槻家に侵入した小暮は育子の夫と子供を縛ってソファに座らせた。

 隙を見て逃げ出そうとした育子を庭で捕まえて押し倒す。白いワンピースを力任せに引き裂き、下着をはぎ取る。
 夫と子供に見せつけるように、立ったまま後ろから貫く。両手首を掴んで後ろに引きながらズンズンと突いた。
 体が揺れて、雨粒がはじけ飛ぶ。

 中に出して手を離すと、育子は芝生の上に倒れ込んだ。白い液体が足の間から芝生に流れる。
「もっと欲しいだろ?」
 答えがなかったので、髪を掴んで持ち上げる。悲鳴を無視して、再び問いかけた。
「欲しいよな?」
「……はい」
 小暮は喜びに笑みを浮かべた。
「噛んだら家族を殺すからな」
 キスをして舌を差し込むと、甘い果物の味がした。

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