心を満たし溺れるもの (Page 6)
「さあ、出しますよ。あなたが男をイカせるんです」
「うむ、うぅ、はぁっ」
ちゅぱちゅばと音を立て、澄佳は必死に舌を動かしている。
それを労うように加藤は彼女の口から肉茎を引き抜き、息苦しさと性的興奮で赤らんでいる顔面へと射精した。
「おあ、あぁ……」
濃度があり、量も多い加藤の精子を顔面で受け止めた澄佳が熱く吐息し、流れ込んできたそれを飲み込んだ。
「いい子にして、言いつけを守りなさい」
そうすれば、と加藤は精液を味わっている澄佳の耳元に囁く。
「もっとご褒美をあげますよ」
「はい、せんせぇ」
「良い返事です」
「んひぃっ」
朱に染まった耳朶を甘噛みしてやると、澄佳は艶っぽい声で啼いて体を震わせる。
最初の躾は、これで終わった。
*****
駅前にあるコインパーキングで加藤は澄佳が来るのを待っていた。
現在地は普段の生活圏内とは離れ、町や行き交う人の雰囲気からして異なっている。
運転席でじっと文庫本を読んでいた加藤は、窓を叩かれる音に視線を上げた。
「お待たせしました」
車窓を叩いたのは澄佳だ。
薄手のブラウスにカーディガン、ロングのフレアスカートを合わせ、清楚な雰囲気を漂わせている。
化粧は普段とは少し違った雰囲気で、母親らしいものから女を感じさせるものになっていた。
人妻には見えない。ましてや子持ちだとは。
苦笑しながら加藤は助手席のロックを外し、彼女を招き入れる。
「今日はお化粧も服も、なんだか雰囲気が違いますね」
「え、あ、はい」
助手席に座った澄佳は赤面して俯き、バッグを胸に抱いた。
「澄佳さん」
はっとして名前を呼ばれた澄佳が顔を上げた。
暗黙の了解として名前で呼ばれた時、澄佳は絶対服従する。
「これを着けてください」
「これ、なんですか?」
手渡された卵型のものを見て澄佳はきょとんとして問い返す。
「こういうものですよ」
加藤がリモコンを操作すると、彼女の掌の上で卵型の物体が振動を始める。
「遠隔ローターというもので、こちらの操作で振動するという玩具です」
「着けるって、どこに」
「ここです」
するりと加藤の手がフレアスカートの上から澄佳の秘所に触れる。
「ひんっ」
反射的に澄佳は太腿を閉じ、体を固くした。内側へと引っ張られたスカートがぴっちりと足に張り付き、足の形を露わにする。見えないというのに、妙に煽情的なそのラインに加藤は澄佳の手から取り上げたローターを這わせた。
「あっ、ふぅ、くぅ、ん、ん」
ぴくぴくと体を小刻みに動かし、彼女は初めて感じる淫具の振動をしっかりと性感として感受する。次第に息が荒くなり、澄佳はもじもじと太腿を擦り合わせ始めた。
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