心を満たし溺れるもの (Page 9)

　ローターの振動を止め、加藤はショーツからそれを取り出す。しっとりと愛液で濡れたローターは、ぬらぬらと光っていた。

　ポケットにローターを入れ、加藤は大きく開かれた澄佳の足の間へと顔を近づける。発情した雌の匂いが一際強い。
　躊躇わず、彼はショーツとストッキング越しの秘裂へ口付けた。唇とも、乳房とも違う柔らかさを持った肉に触れる。淫蜜ですっかり湿った下着の感触を鼻先で確認し、加藤はストッキングを力任せに引き裂いた。

　直接外気に触れた澄佳の内腿に鳥肌が立つ。それを撫で、下着越しに加藤は舌で陰唇をなぞる。愛液と唾液でショーツはぴったりと秘部に張り付き、その形を明らかにしてしまう。

「く、口で、口でするんですか」
「あなたも口でしてくれたでしょう？」
「あ、やぁ、だめぇ、シャワーも浴びてないのにぃ」
「いやらしい雌の匂いがしますよ。雄を誑かす匂いだ」
「誑かすなんて、そんな、私そんなこと……、ひぃ、そこ、噛まないでぇっ」

　陰核を甘噛みされ、弓形にして澄佳は悦ぶ。他人から与えられ、制御できない悦楽にじわじわと理性を侵食されていく。

「もっと、いいものをあげますよ。今日、ずっと頑張ったご褒美にね」
「ごほうび？」
「そう、ご褒美ですよ」
　スラックスの前を開け、加藤は半分程度勃起した肉棒で澄佳の下腹を叩いてやる。
「ああ、そんな……」
「そうだ。一つ教えてほしいことがあったんです」
「え？」
「あなたの夫のものと、私のもの、どちらが大きいですか？　澄佳さん」
「…………先生です」
　澄佳の瞳に濁った光が満ちる。

　ふぅふぅと息を荒げ、彼女は腰を浮かせた。
　挿入し易いように体勢を変えたのだ。
　彼女は夫以外の淫茎を入れられることを望んだ。
　そのことに加藤は計画の進捗を確かなものとして認識する。

「ご褒美が欲しいなら、澄佳さんはどうやっておねだりするんですか？」
「ああ……私はぁ、先生のぉ。お、おちんちんを入れてほしいです」

　舌ったらずの子供のように言って、澄佳はさらにぐっと腰を加藤に押し付ける。
　加藤は半勃ちの肉棒をゆっくりと慎重に彼女の膣へと侵入させた。ぬめった肉襞が幾重にも先端から絡みついて、奥へ奥へと加藤を誘う。だが、その誘いには乗らず、彼は入り口から慎重に解していく。

「あぅ、ぁ、あぁぁ、あ、あ」

　浅い挿入でも澄佳は口の端から涎を垂らし、肉槍の先端が齎す肉欲を歓楽する。
　一度出産しているためか、加藤の巨根を挿入しても痛がる様子はなく膣内には少し余裕がある感じがした。
　これならば、と彼は男根に力を込める。するとむくむくとサイズと硬度を増し、角度を鋭くした男根が膣壁の腹側を押し上げた。