女ルポライターの憂鬱 / オンナ絡みの揉め事解決屋<外伝> (Page 3)

そんなある日の昼下がり、

「『待機』から1カ月近く経つのに、連絡はないし。仕事をしてるんですか?」

と、苛立ち気味に波子から連絡が入った。間が悪い事に、その時は事務所の寝室部分で美也子を騎乗位で下から突きあげている最中。美也子はワザと「うっ」とか「あっっ」とか声を上げて波子を刺激していた。

俊一ももうすぐ発射を迎えるタイミングだったので、邪魔をされたくないために、

「分かった、分かった。明日から2~3日、ストーカー事案をやるから、朝6時に事務所の下に来て」

と、思わず言ってしまった。

その瞬間に美也子は、パンティだけ脱いでチャイナ服のまま跨っている体を上下に痙攣させると「あぁぁっっ」と、イってしまった。もちろん、俊一も同タイミングで、美也子の熱いマンコに精子を噴出させたのだった。

美也子は体を密着させながら、

「この件を解決したら厄介払いできるわね。ワタシはあの女は、どうも好きになれない」

その理由として美也子は、“ジャーナリズムを語っているけど有名になりたいだけなのがミエミエ”だと言う。

「妬くなよ。美人が台無しだぞ」

と、俊一は言ったものの業界でもそんな噂も立っていたのだ。「ガッツは認めるけど、やり方が…」という具合だ。
第一、彼女の作品を読んではみたが「胸に突き刺さるモノ」がなかった。これは、美也子と意見が一致していたのだ。

とにかく、ストーカーの目星は掴んでいて写真もバッチリ押さえてある。あとは、今後も「悪戯」が過ぎないように、お灸を吸えて榊のところの担当者に身柄を渡すだけだった。ただ、里美と山本は使えないのは実際のところ痛かったが…。

里美から火の出るような勢いで怒りの電話を頂戴したのが、このすぐ後だった。

「盗撮までで、“お払い箱”はないんじゃないですか?」

里美に捕り物仕事を振らなかったのが、ひどく自尊心を傷つけたらしく、こんなに怒った里美は久しぶりだった。
俊一は、「身バレの危険性や家族の事もあるから」と説明するも、里美は、

「お金だけの問題じゃないんですよ。身バレは責任持って所長が対処すればいいだけでしょ?それよりも、頼りにされてないのが辛いです」

そう言ったあと、「この事案を最後までやらせてくれないなら、もう所長の仕事はしません!」ときっぱりと宣告されてしまったのだ。

この事態は俊一にとっては嬉しい誤算で、翌朝からストーカーを尾行 → 夜間にベランダを覗きながらメールを打っているところを「御用」とした!

対象者が逃走するところを、俊一と里美がハサミ撃ちする作戦でいたが、運悪く里美の方へ逃げ込んでしまった対象者。里美を見るやニタニタして突然「うわー」っと叫びながら突っ込んで行ったのだが、俊一が心の中で「ご愁傷さま」と呟いた時には、そのまま右のハイ・キックを側頭部に喰らって吹っ飛んでいったのだった。

言い忘れたが、里美は俊一とは別の流派の実戦空手の経験者で、今でも子供と一緒に稽古で汗をながしている。。

「おぉ~怖い」

俊一は警察ではなく、榊の事務所に電話を入れて一件落着となった。この先は、どうなるのか?警察から事情聴取は受けるのか? これは、榊の持って行き方次第だろうと俊一は思ったのだった。

そして、波子に向かって、

「これで“令和の名探偵は助手の活躍に救われていた!”で1本書けたな」。

その事案の依頼者はアラサーのOLで、見た目は少し若く見えた。肩までの髪を少しだけカールさせていて、カワイイと言えなくもない。

「あ~あ、結局オトコはああいう女に魅かれるのよねぇ」。

「ソコかよ!」

と、俊一はツッコミたくなる波子の感想に、真からコケたのだった(笑)。

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