底辺の恋 (Page 3)

「足を広げろ」
　言われた通り足を広げると、男が注射器の先を愛彩の膣口につぷっと差し込んだ。
「んううっああっ冷たっ……」
　冷たく粘っこい液体が体内に入ってくる。慣らすのも面倒でこのまま突っ込まれるのかと思いきや、注射器が抜かれると男の指が入り込んできた。
「ああっううっ……あんっ！」
　中を探られ、ある一点を擦られた瞬間、愛彩の腰が跳ねた。
「ここか」
「ああっいやあっ」
　感じる所を何度もこねくり回されて愛彩は体をくねらせた。

　指が二本に増やされて中をくちゅくちゅいじられる。逃げを打つ体を押さえられ、しつこく擦られた。
「いやあっいやあっ」
　触られてもいない乳首がピンとそそり立ち、体が火照って汗がにじんだ。ローションと愛液が混ざりあって内股を濡らす。
　もっともっととヒダがうごめいて男の指に絡みつく。

　男が覆いかぶさってきて、愛彩の乳首を口に含んだ。
「ひあっあああっ」
　これまで感じた事のない快感に、愛彩は布団をぎゅっとつかんだ。
「これまでの男はただ見せつけてきただけのようだな」
　男が耳元でささやく。
「だが本当の意味で見せつけるとはこういう事だ。想い人よりも感じさせてあえぐ姿を見せつけてこそだ」
　頭の芯が冷えて逃げようとしたが、乳首を強めに噛まれて中を擦られる。
「ひっあんっ」
　感じては駄目、駄目だと思えば思うほど中は過敏になって男の指を締め付ける。

　これまでの客はテクニックもなく勢いと力に任せて自分の欲望を満たすためだけに愛彩を抱いてきた。だから凰喜とのセックスが一番気持ちいいと思えた。
　それなのに、この男は。

「んあうっあう、あう」
　指がバラバラに動いて、足から力が抜けていく。高みに向かって愛彩の体がビクッビクッと痙攣し始める。
「ああっイッ……」
　だが直前で男がぬるりと指を抜いた。
「ああ……」
　良かった、イカずに済んだという気持ちともう少しだったのにという気持ちが混ざり合う。

「ひ、ん」
　ニチニチとコンドームに包まれた肉棒が擦りつけられた。どうにか言葉にせずに済んだが、陰唇は素直に男を求めてくぱくぱと収縮している。擦りつけている男には分かったのだろう、口端を歪めて笑った。
「よしよし、あげような」
「あっ駄目……ああああっ！」