あなたを拷問してみたい

・作

森安文也は常々、エロい拷問をしてみたいと思っていた。元同僚である伊田昇の妻、伊田美空が浮気しているらしいと知り、問いただす事になる。なかなか浮気を認めない美空に、文也は念願だったエロい拷問を仕掛けていく。

「これ、偶然見かけて撮ったんだけど」
 森安文也は写真を差し出した。

 目の前にいるのは伊田昇、脱サラして起業し、成功したかつての同期だった。喫茶店にいても、一介のサラリーマンである文也とは違って、伊田はある種のオーラを放っていた。   
 写真に写っているのは伊田の妻、美空だ。目鼻立ちのはっきりした美人で、豊かな胸が目を引く。写真の中で美空は若い男と顔を近づけてこそこそ話していた。そして、ラブホテルに入っていく写真。
「浮気、だろうな」
 そう言って文也は伊田を見つめた。

 伊田が成功してから結婚したので、美空からすれば玉の輿だ。それを台無しにするような事をするほどバカな女だとは思えなかった。
 伊田も信じたくないという表情をしていた。
「状況からみると浮気しているんだろうけど、もしかしたら何かの間違いかもしれない。俺が問いただしてみようか?」
「だが……」
「お前が訊いても正直に答えてくれないだろう。少しばかり手荒い方法を使うかもしれないが、心配するな。怪我させるような事はしない。だから俺に任せてくれ」
 伊田は迷った末に頷いた。
「分かった。頼む」
 文也は心の中でほくそ笑んだ。

*****

 伊田の誕生日にサプライズパーティをしたいので相談したいという名目で、文也は美空を呼び出した。そして隙をついて、飲み物に睡眠薬を入れたのだった。

「何なの、これは」
 意識を取り戻した美空が暴れた。
 手錠をかけられ、頭上でベッドに繋がれている。足首もそれぞれベッドの脚に繋がられて大きく広げられていた。ワンピースの裾が広がって、ベッドの上に花園が広がったようだった。

「ここはラブホテルだから、大声出しても無駄だよ」
「ラブ……って、なんでそんな所に」
「実は、サプライズパーティは嘘なんだ。美空さんに聞きたい事がある」
「……何よ」
「浮気してるだろ?」
「浮気なんかしていないわ」
「まあ、認めたくはないよな」
 興奮を隠しきれず、文也は口角を上げた。

 前からエロい拷問に興味があった。捜査官や女騎士が捕まってエロい拷問を受けるAVやマンガを見ては抜いていた。
 自分もやってみたいという欲求は増すばかりだったが、実行できる機会はなかった。

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