一人と独り (Page 5)

　立ち位置を入れ替え、暁彦は環を壁に押し付けた。彼女の横には昔日の面影が張り付けられている。
　服の上から乳房に触れると、下着を着けていないことが分かった。かりかりと爪を立て強く乳首を引っ掻くと、簡単に勃起してシルエットを浮かび上がらせる。

　もう一方の手を環の秘所へと伸ばす。
　柔らかな陰毛を超えて、ぴったりと閉じた割れ目をなぞると汗とは違う湿り気が暁彦の手を滑らせた。さらに割れ目に指を侵入させ、陰核を探り当てる。濡れてはいるものの顔を隠していたそれを執拗に暁彦は責める。

「あぁ、乱暴にしないで」

　切ない声で訴え、体をくねらせる環を無視し、暁彦は器用に陰核を露出させ、リズミカルに刺激した。すると呆気なく、環は達してしまう。どろどろした熱い愛液が膣口から分泌され、顎を逸らして声を殺して快楽に堪える。

　暁彦は彼女の下を脱がせ、膝立ちになった。
　秘所に顔を近づけると、むっと発情した女の匂いが漂う。そこだけ温度が高くなっている気さえした。そして、発情したのは暁彦自身もそうである。
　ズボンを膨らませながら、彼は環の股間に顔を埋めた。陰核を啄み、吸い上げる。

「ひっ、それ、あっ、だめっ」
　絶頂の余韻が去っていない環は、呆気なく二度目の絶頂を味わう。内股にも力が入り、両手で暁彦の頭を押さえる。そして、その強張りが解けると壁に背中を預け、ずるずると座り込んでしまった。

　反対に暁彦は立ち上がり、ズボンを脱ぎ捨てる。勃起した男根が解放されてそそり立ち、環の眼前に突きつけるような格好になった。
　快感に濁った目で男根を見ることしかできない環を立ち上がらせ、暁彦は壁に手を付かせる。それから尻を突き出すように腰を引っ張り、陰茎を膣に宛がう。

「入れますよ」

　相手へ了承を得るための言葉ではない。侵略するという宣戦布告だった。
　暁彦は自らの男根を環の中へと埋没させる。

　肉を掻き分け、最深部へと一直線に突き進む。最奥に辿り着くと、こりこりした感触が鈴口に当たった。同時に環の腰がびくびくと震えて、愛液を足元に零す。
　力任せに腰をグラインドさせ、女の肉壺を蹂躙する。
　二人の体がぶつかってパンパンと乾いた音が室内に響く。その合間を縫うように環の嬌声が鋭く上がる。

「ああっ、擦れるぅ、気持ちいいとこ全部ぅ」
　暁彦の男根に白く泡立った愛液をまとわりつかせ、環は自ら腰を動かし快楽を貪る。きゅうきゅうと熱い肉襞が収縮して食い千切らんばかりだ。
　尻肉の形が歪むほど強く掴む暁彦の手が動いて、ひくひくと蠢いている菊門に狙いを定めた。親指を強引に捻じ込み直腸側から膣を刺激する。