籠の鳥は、いつ出やる (Page 6)
掻き消えたはずの獣欲が体の裡でいつの間にか猛っている。
邦彦はリビングを出て、キッチンでコンロの前に立っていた紘奈の背後に足音を殺して立つ。
「紘奈ちゃん」
呼びかけると彼女の肩がびくっと跳ねた。
「ごめんよ、驚かせたかな」
「少しだけ」
目を猫のように丸くして紘奈は振り返ろうとする。だが、邦彦はそれを許さず、背後から強く抱きしめた。
「あ、危ないですよ」
「じゃあ、火を消して」
「あうっ」
大人しく指示に従った紘奈は、細い体を力任せに抱き締められて苦鳴を漏らす。構わず邦彦は制服の上から無遠慮に彼女の体をさらに弄る。
ブラウスとキャミソール、その下にあるブラジャーの硬い感触に阻まれ、柔らかな乳房を堪能できない。邦彦は乱暴に服の下へ手を入れてブラジャーをずり上げた。すると張りのある二つの果実が手の中に転がり込んでくる。
ぐにぐにと形が変わるほど強く揉み、若い乳房を邦彦は楽しむ。
「ひんっ」
柔餅のような乳房の頂きを引っ張られて紘奈が悲鳴を上げる。さらに幾度も先端を指先で弾かれ、ぴくぴくと彼女は邦彦の腕の中で震えた。明らかに痛みへの反射ではなく、性感で体を跳ねさせている。
邦彦は気を良くして、スカートを派手に捲り上げた。
「そんな、邦彦さん」
ショーツの刺繍を指先でなぞって愉しみ、いきなり本丸へと突撃などしない。汗でしっとりと吸い付くような感触になった太腿を撫でると、ふわりと彼女の肌が粟立ったのが伝わってくる。悪寒ではない。その証拠に喉を反らした紘奈の顔は紅潮し、薄く閉じられた瞼の奥は潤んでいる。
耳朶を食み、紘奈の意識を一旦下腹部から反らしてやる。そうしておいて、邦彦は突然女性の性感帯の中でも特に敏感な陰核を強襲した。
ショーツの上からではあっても元来敏感な部分とだけあって、紘奈は背伸びをするように足を突っ張らせる。不意打ち気味に与えられた快感に対処できず、逃げたのだ。だが、邦彦はそれを許さない。
がっちりと彼女の体を拘束し、足を絡めて足を開かせる。その上で強引な指技で陰核を責め立て、同時に紘奈の唇を奪う。
桜色の唇を舌で割り、歯列や歯茎を舐る。さらに舌を吸い上げ、口蓋をなぞった。通常であれば他人の舌が触れるような場所ではない。くすぐったさなどが感覚としては勝つのだが、邦彦の『躾』によって紘奈は、そういった感触すら快感として脳が変換してしまう。
「うむぁ、ぷはぁ、あぁ、ぉあ」
ちゅぴちゅぴを音を立て紘奈は一心に彼の舌を吸い、与えられる快感に応えようとしていた。さらに彼女の繊手が蠢いて、邦彦の股間をズボンの上からなぞっている。
「あんっ」
紘奈の奉仕に報いてやろうと、邦彦は彼女の膣へと指を挿入した。彼女の膣内はねっとりした熱を帯び、彼の指を熱心に咥え込んだ。女の陰唇を舌の口とはよく言ったものだ。邦彦は内心で苦笑し、上下の口でひたむきに快感を貪る紘奈を責め立てる。
ゾクゾクする
エロくて怖くて哀しくて…最高でした。
ま さん 2023年12月24日