海外ツアーで出会った二人。
社会人になって最初の長期休暇を利用して、幸次と二人で海外旅行のツアーに参加した良雄。最終日の夜、同室の幸次がホテルの部屋に女をつれこみ、良雄は部屋に入れなくなった。仕方なく良雄がロビーに行くと、そこにツアーで出会った年上の女性・伸子がやって来た。事情を話したところ、彼女の部屋で一緒にコーヒーを飲むことになり・・・
社会人になって初めての長期休暇。
海外ツアーに友人の幸次と二人で申し込んだ。
幸次は、どちらかというとチャラ男で、俺は真面目というより田舎育ちで、なにもわからない田舎者。
参加したツアーは、10日間で3食付き。
ツアーは、ほとんど自由行動もなく、ずっと他のツアー客と一緒ということになる。
ツアー客の中に、少し年上の伸子と佳子がいた。
伸子と佳子は、それぞれ一人で参加していた。
伸子は、落ち着いた感じのOL。
佳子は、ぶりっ子の遊び人。
年齢も近いこともあり、割と一緒に行動した。
ツアー最終日の夜、チャラ男の幸次は、俺がちょっと部屋を出ていた間に女を部屋に連れ込んで、鍵をかけてしまった。
連れ込んだ女が伸子だったら、悔しい。
―――きっと佳子だ、そうに違いない。
「伸子は、俺のお気に入り、幸次とそうなるはずはない」と自分に言い聞かせた。
仕方なく、ロビーで座っていると伸子が来た。
―――良かった、幸次の毒牙にかかったのは、伸子じゃない。
「あら、一人でどうしたの?」
「実は、幸次が部屋の鍵をかけて、部屋に入れてくれないんです。」
「どうして?」
「どうも、誰かを連れ込んだみたいで。」
「可愛そうに、私の部屋でコーヒーでも飲む? 2時間は帰れないんじゃない。」
「いいんですか?」
「別に、いいわよ。その代わり変なこと考えないでね」
部屋に入ると、ソファーにベッド。
作りは、良雄たちと同じ作りだった。
2人でソファーに座ってコーヒーを飲んで、今回の旅行の話をした。
「とうとう、明日は日本に帰国ですね」
「そうね、長いような短いような10日間」
「明日で、伸子さんともお別れです。」
伸子は、
「そうね。寂しくなるわね。」
と言いながら、もたれかかってきた。
「伸子さん。」
「何?」
「伸子さんとの思い出が欲しいんですけど」
「思い出?」
良雄は、そっと伸子の肩に手をまわした。
「そうね、思い出ね」
伸子が良雄の目を真っすぐ見つめて、
「良雄さん、私のこと好き?」
「もちろん好きです。今日ロビーで会った時、なんてラッキーなんだと思いました。好きじゃ無かったら思い出を作ろうとは思いません」
「私も好き、部屋を暗くして。」
部屋を暗くすると、伸子は下着姿になり、ベッドへ入っていった。
良雄も、パンツ一枚になって伸子を追った。
「実は、俺、あまり経験が無くて、下手だったらすいません」
「あたしも、そんなに経験がないの・・。うまくやれるかな」
取り合えず、良雄は自分のパンツを脱いだ。
そのあと、伸子のブラを外そうとしたが、うまくいかない。
「外しにくいでしょ。自分で外すから向こうを向いてて」
良雄は、自信を無くし少し萎えた。
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