何もしたくない日の出来事 (Page 3)
「あ、コンドーム……」
「今日は大丈夫な日なので、このまま……」
目の前の女体を置いてコンビニに買いに行く気になれず、健也は言われるまま自身を押し当てた。時間をかけて押し込んでいく。
「んあっ……ああ、太いのが……」
根本まで入れて動きを止める。それから、ごく弱く奥をクチュクチュ突く。
「それ、いいっ……あっ、気持ちいい……」
「もっと時間をかけたい所ですが、俺ももう限界ですし、そろそろ子供達も目を覚ます頃でしょうから強くしますよ」
「ああっあひぃんっ」
力強く突くたび、千波が声を上げる。
「あまり大きな声だと、近所に聞かれますよ」
千波が慌てて手で口を押さえた。
「んふうっんくううっんんん」
手で両脇から挟まれる形になった乳房がタプタプ揺れるのを眺めながら、今までのペースでは考えられないほど腰を振って追い上げていく。
「んんんっ!」
千波が痙攣し、膣がキュウウッと締まる。一拍遅れて、健也は中に精液をぶちまけた。
「ふあっああ!」
更なる高みに押し上げられて、耐えきれずに千波があえぎ声を上げた。
射精を終え、健也はもう1回できるだろうかと考えた。その頬に水滴が落ちる。
「え? ……夕立?」
夢中になっていて気づかなかったが、いつの間にか空は真っ暗になってポツポツ雨が降り出してきた。
「大変!」
千波が起き上がった。急いで服を着て洗濯物を取り入れる。寝袋も部屋の中に入れたと同時に激しい雨が降り出した。
なんとなく、気が抜けてぼんやりと並んで雨を眺める。
「あ、パンツ……」
慌てていたため、穿き忘れた千波の下着がベランダで雨に打たれていた。
千波はジーンズを脱いでティッシュで股を拭いた。洗濯物の中から下着を取って穿く。再びジーンズを穿きながら千波が言った。
「おかげで、何もしたくない気分が抜けました。子供達も起きてくるでしょうし、おやつにしましょうか」
母親の顔に戻っている。健也も父親へと気持ちを切り替えながら頷いた。
「でも、また何もしたくない気分になったら、よろしくお願いしますね」
一瞬、女の顔になって、千波が小さく舌を出した。
(了)
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