寝取り依頼 ~望み通り寝取ってやった~ (Page 4)

「ただいま」
「お……おかえりなさい。どうしたの、こんな時間に」
 何の予告もなく帰ってきた一弘のカバンを受け取りながら利枝が訊く。あわてて服を着たために裾がめくれていたりしているが、気付く余裕はないようだった。

「急に出張が入ったんだ。準備して、夕方には出る」
「そ、そう」
 明らかに様子がおかしいが、一弘はそれに気付かない鈍感な夫を演じている。よくやるよ、と思いながら明弘は靴を履いた。
「俺、ちょっと出かけてくるよ」

 家のあちこちに隠しカメラが仕掛けられていて、一弘は仕事の休憩中やトイレでこっそり見ている。それを、明弘は自分のスマホでも見られるように設定した。
 路地に入ってイヤホンをつけ、スマホの画面を眺める。

 一弘が後ろから利枝を抱き締めた。
「出張の前に、いいだろ?」
 寸止めされて、利枝の体はどうしようもなく疼いているはずだった。どうするだろうかと、明弘は映像を見つめた。
「もう……仕方ないわね」
 まんざらでもない表情に胸の奥がチリッと痛んだ。

「もう濡れているな」
「こんな昼間からすると思うと興奮しちゃって……」
 妻の言い訳を信じたふりをして、立ったまま一弘が挿入する。
 利枝が嬌声を上げた。
 
 一弘が笑みを浮かべた。利枝は自分の妻だという優越感だろう。
 大手企業に就職して、家を買って結婚して、フリーターの弟を見下しているのは分かっていた。妻を抱かせたところで寝取れるはずもないと高をくくっている。

映像を見ているうち、明弘の口元に歪んだ笑みが自然と浮かんできた。
「兄貴はバカだよな、こんないい女を弟に抱かせるなんて。ずっと覗き見していたくせにどこ見てたんだよ。何にも分かってないよな」

 一弘が家から出て行き、頃合いを見計らって明弘は家に戻った。
「兄貴、出張に行ったんだ?」
「ええ」
「兄貴とエロいことしただろ、そういう顔してる」
 利枝が頬を手を押さえた。
「兄貴が出張中、ずっと抱こうと思ってたけど、もう満足したろ? 俺も疲れたし寝るか……」
 背中に利枝が寄り添ってきて、明弘は口を閉じた。

「足りないの、全然……」
 背中に顔を埋めたまま、か細い声で訴えてくる。
「あの人のじゃ届かないの……」
「届かないって?」
「だからっ……もっと奥の気持ちいい所よ!」
「ははっそうだよな、兄貴の短小ペニスじゃ届かないよな」

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