式の前日
弓弦(ゆづる)は結婚式を前日に控え、数年間にわたって身体の関係を築いている都(みやこ)の元へ会いにいった。結婚相手に対する罪悪感や、背徳感。二人はどこまでも貪欲に違いを求め合い、快楽を貪った。二人は、なぜリスクを背負ってまで逢瀬を重ねるのか…。
結婚式を前日に控え、僕は都と待ち合わせた行きつけのラブホテルへと急いだ。
婚約者へは、会社の部署でミスが発生して急な残業になったと言ってある。
ドアをノックすると、都が潤んだ瞳で顔を出し、僕はたまらず彼女を抱きしめてベッドに押し倒した。舌と舌を絡め合って、すぐさま都が着ているバスローブの紐を解いた。
僕はあずき色の乳首に吸い付き、もう片方の乳首を丹念に転がす。都は小さく喘ぎながら身をよじり、僕の髪を撫でた。
ヴァギナは触れていないにもかかわらずじっとりと濡れており、僕は一心不乱に指でクリトリスをかき回した。
「あ、だめ…」
そう言いながら、都は脚を大きく開いて快感を催促する。初めてセックスした時から、誘惑の上手い女だと思った。
僕が溢れる愛液を舐め、都が僕の大きくなったモノを口に含む。彼女はシックスナインの姿勢が大好きで、一度のセックスで必ずやりたがった。
「弓弦の、おっきくて、おいしい…」
都がわざと音を立てながらフェラをする。彼女は傍若無人な夫に毎日フェラを強要されていた時期があり、自然と技術が身についたのだといつだったか自嘲気味に笑っていた。
僕は彼女の口でイキそうになるのを何とか堪え、膨張したモノを彼女の中に挿入した。
都は悲鳴のような喘ぎ声をあげながら、僕の背中に捕まる。いつも爪を立てないように、彼女は自分の両手を組むようにして背中に手を回していた。
「弓弦、弓弦…」
これまでに何人もの女と身体を重ねてきたけれど、都ほど挿入した後のフィット感が凄い人間はいなかった。
僕たちはいつもコンドームを付けずにセックスし、最後には必ず中出しをした。
都がピルを飲んでいたからというのもあるが、例え極薄のゴムでも、二人の肌の間に隔たりがあるのが嫌だったのだ。
「弓弦、もっと、激しくして…」
都は淫乱そうな瞳で僕を見上げる。お望み通り、僕は彼女の腰を掴んで全ての欲望をぶつけ、都は足の指を丸めて快楽に咽ぶ。
「すごい、壊れちゃう…」
繋がった部分から、ちゅぷ、ちゅぷ、といやらしい音がする。都の大きな胸が腰の律動にあわせて揺れ、ベッドが強く軋む。
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