デーモンスレイヤー
野太く長い男根……それを股間に生やした悪魔は、サキの両脚を脇に抱える。サキの少女の証しであるスリットに、男根の先端が触れた。―――1人の少女がいる。その少女は夜が生む闇に潜むものと戦っていた。闇に潜むもの……それの名は悪魔。悪魔と戦う少女の名はサキ。日々、悪魔と戦っているサキはある学園にいた。その学園にいるのはサキだけではない。サキが倒すべき相手である悪魔もいた。これは少女と悪魔の戦いの物語。
夜の街。
遠くに繁華街の光が見える。
繁華街から離れた場所にあるここは、街灯の数が少なく、民家の数も少ないため、夜になると暗い。
あちこちに夜が生む闇が存在する場所だ。
そんな夜が生む闇の一つ。何か大きな影が存在した。
身長が2メートルはあるであろう、人型の影。
ヒトの形をしているが、それはヒトではない。
ヒトとは異なるものだ。
肌の色は真っ黒……まるで、闇を固めたかのよう。
頭部には、奇妙にねじくれたツノが一対。
そして背中には、コウモリのような翼。
ソレの姿を見た者は、同じ言葉を思い浮かべ、口にするかもしれない。
悪魔……という言葉を。
ソレはこの世の存在ではないもの。
こことは異なる世界に住むもの……まさに悪魔であった。
悪魔の前には学生服姿の少女が1人。
悪魔の右手……大きな手のひらが少女の頭を掴んでいる。
少女はピクリとも動かない。
悪魔の手が離れると、少女の体は路面にドサッと倒れた。
恐怖の表情を浮かべて固まっている少女の顔。
少女の肌の色は真っ青……血の気というものが感じられない。
生きているようには見えなかった。
実際、少女はすでに死んでいる。事切れている。
顔に恐怖の表情を浮かべ、学生服姿の彼女は死んでいた。
だが、外傷はない。
刃物か何かで刺されて死んだわけではなかった。
悪魔は少女の頭を掴んでいた手に、何かを持っている。
淡く輝く光の玉だ。
人間の心臓のように、ドクドクと脈打っている。
悪魔はその脈打つ光の玉をガツガツと食べた。
夢中になって光の玉を食べる悪魔の顔に、美味いものを食べて喜ぶような表情が浮かぶ。
光の玉は、悪魔にとって美味な食べ物であった。
それは、人間の魂だ。
たった今、学生服姿の少女から抜き取ったばかりの、新鮮な魂。
最後の一口を食べようとしたとき、悪魔は何かの気配を察したかのように、サッと後ろに跳んだ。
それまで悪魔がいた場所に、ドスッと音を立てて突き刺さるものがあった。
路面に突き刺さったもの……それは刀身が細い、両刃の長剣だ。
悪魔は長剣が飛んできた方に顔を向ける。悪魔の視線の先にあるのは、夜が生む闇の1つだ。
その闇から、人影が出てくる。
数少ない街灯や夜空に浮かぶ月の光が照らすその人影は、少女であった。
黒いブレザーにスカート、灰色のブラウス、そして黒いネクタイという暗い色の学生服姿だ。
少しも癖のない、長く伸ばされた黒髪が印象的である。
それ以上に印象的なのは、灰色のブラウスを押し上げている胸であろう。
軽く見積もってもFカップはあった。
「何者だ?」
ヒトの言葉を発することができるとは思えない姿の悪魔だが、確かなヒトの言葉を発した。
黒髪をロングにしている豊かな乳房の少女は、悪魔の疑問に静かな口調で答える。
「あなたたちの敵よ」
と。
少女の右手には、いつの間にか長剣……路面に突き刺さっているものと同じ、刀身が細い長剣が握られていた。
長剣の切っ先を悪魔……少女の肉体から魂を抜き、それを食らった悪魔に向ける。
「あなたをこの世から消す」
そして、豊かな乳房の少女は静かにそう言い放った。
レビューを書く