甘々な耳掃除 (Page 7)

「……じゃあ、お願いするね」

「んふふ。お任せ、お任せ」

 溜め息混じりにお願いすると、夏美は満面の笑みを浮かべて身体を離し、ソファの端に敷いてあるバスタオルの上に座った。

 そして、嬉しげに自分の太腿を叩く。

 俺はソファに寝るように身体を横にして、彼女の太腿に頭を載せた。

 幸せな温もりが右頬に広がる。

「いらっしゃいませえ」

 夏美の楽しげな声が降り注いだ。

 彼女は少しお尻をもぞもぞさせてポジショニングすると、おもむろに俺の右手を握った。

 同時に俺の頬の下の柔らかい肉が震えて僅かな隙間を作る。

「いいよね?」

 そう囁いた彼女の手が、俺の手を熱く滾った肉の間に押し込んでしまった。

 俺は枕の下に腕を入れるような姿勢で彼女の太腿の間に潜り込ませる姿勢になる。

 腕をぷにぷにの太腿に挟まれつつ指を伸ばすと、とろりとした熱いゼリーが僅かに触れる。

 夏美が「んっ」と甘い声を漏らし、脚がまた少し開いた。

 するりと潜り込んだ指が幾重にも重なった襞に埋もれて行く感触。

 とろりとした粘液が指を伝って手の甲をしたたり落ちた。

「んんっ! んふぅ……」

 夏美は身体を硬直させたが、すぐに熱い息を吐いて力を抜いた。

 うつむき加減に俺を見下ろし、ふにゃりとした笑みを浮かべる。

「じ、じゃあ、始める、ね?」

 耳かきを手にした彼女が宣言する。

 そして、期待するような瞳で俺を見つめた。

 彼女もきっと、耳掃除が好きに違いない。

(了)

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