ある商人の買い付け (Page 6)
「ひいぃぃぃぃっ」
女が悲鳴じみた声を上げ、かくかくと腰を震わせて絶頂した。白濁した愛液が結合部から溢れ、膣肉がぎゅうぎゅうと藤吉の男根を締め付ける。
「おおおっっ」
さらに藤吉がかちかちに勃起した陰核を力任せに摘まむと獣の如き声で吠え、全身を震わせて潮を吹き散らした。小便を漏らしたように藤吉と女が交わっている場所に水溜りが出来上がった。
「まだまだ」
ごつんごつんと乱暴に藤吉が男根で淫肉を抉る度に女の体が震え、髪を振り乱して快楽地獄にのたうつ。その度に女の体は心地良く蠢いて藤吉の肉棒を扱いた。掌とも口とも違う女の膣内のみが作り得る快楽に藤吉は酔い痴れる。
肉の襞が複雑に折り重なり、男を射精させるためだけに連動して、悦楽の坩堝を作り出すのだ。
藤吉は欲望のままに腰を振り、睾丸から精子が登ってくる感覚に腰を震わせる。射精の寸前に男根の先端がぐぅっと膨らみ、子宮口に密着した。
「出ますよ、奥さんの一番奥に」
「ああ、孕んじゃう、あの人以外の精子で孕むぅ!」
女の絶叫に合わせ、藤吉はたっぷりと濃厚な精液を膣奥に叩きつけた。濃厚で熱い精液に理性を焼かれ、女が全身を痙攣させ、意識を飛ばす。だが、藤吉が陰茎を引き抜く感触で強引に意識を取り戻される。
「あっあっ、なに、これ、あぁ、また、またイク、とめ、止めてぇ」
ずるりと男根が引き抜かれ、その刺激で女がまた潮を吹いた。ぽっかりと口を開けた膣からは濃厚で半固体の精液が白濁した愛液と混ざって流れ出ていく。
「今日は、このぐらいにしまょう、奥さん」
藤吉は着物を身に付け、食器を乗せたお盆とカンテラを持って座敷牢を出る。しっかりと施錠し、地下通路を抜けて再び、自らの住まいに舞い戻った。
台所へと行き、食器を洗いながら藤吉は今日の成果は上々だったと胸中で振り返る。
藤吉は元々友人の妻に目をつけ、手に入れたいと思っていたのだ。だが、欲したからと無策に手を伸ばすようでは商人失格だ。
そこで藤吉は友人に商売の話を持ちかけ、借金を作らせた。保証人には自分がなるから、万が一の場合は肩代わりできると。
目論見通り商売は失敗し、藤吉は借金を返す間だけ身を隠すようにと友人に勧めたのだ。保証人の自分が少しずつ返済するから心配するなと友人には言いつつ、借金取り達には逃亡の兆候を報せて追わせた。
友人の妻は匿うという戯言で座敷牢に押し込め、時間をかけて少しずつ精神を疲弊させ、一縷の希望であった夫の裏切りを演出するだけ。
単純な話だ。
確実に手に入れるため優位な状況を作り、代価を支払い、そして手に入れる。藤吉にとっては商売となんら変わらない。
しかし、計画は思いのほか順調に転がり、友人の妻を堕とすことに成功した。
あとは時間をかけてゆっくりと自分好みに調教してゆけばよい。
自らが買い付けた友人の妻が、どんな淫婦に堕ちていくのか想像し、藤吉は酷薄に笑むのだった。
(了)
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