沈黙の休日を過ぎて特別な毎日へ (Page 3)
トシちゃんが何を言っているのだろう、私には理解できなかった。
「ウソでしょ?」
「ウソじゃありません。私は本気です。私は静さんが欲しいです」
どうやらトシちゃんは本気らしい。
(こんな私で良いのなら……)
どうせ捨てようとしていた命、ここまで求められるのだったら、あげても良い気がしてきた。
トシちゃんのことだから、私に死んで欲しくない一心で言っているだけだろうし。
「……分かったわ、トシちゃん。私の命、貴方にあげるわ」
「ほんとうですか!? いいんですね! 私、ひどいことをしますよ。それでもいいんですか?」
トシちゃんの勢いが若干掛かり気味で、少し不安になったが、私は首を縦に振った。
「ええ、いいわよ。どうせ捨てた命なんだから……」
私の言葉に、トシちゃんの口元が見たことがないくらい、いやらしく吊り上がった。
初めて見る、顔だった。
「じゃあ、静さん、服を脱いでください」
「えっ?」
聞き間違いかと思った。
でも、このどうしようもなくなった私の耳にも、トシちゃんの強い声がはっきりと聞こえていた。
とても酷薄な声だった。
「服を脱いでくださいと言いました! 静さんは私のものになったのでしょう? 早くしてください!」
本気で言っているのは間違いなかった。
私は戸惑いながら、ブラウスを脱ぎ、スカートを下ろしていく。
「もちろん下着もですよ」
冷たい声だった。
耳が悪くなったせいでそう聞こえるかと思ったが、そうではないらしい。
トシちゃんの嗜虐的な視線は、それが事実であることを告げていた。
(……恥ずかしい)
まるで小学生のような薄っぺらい胸。
絞れていると言えば聞こえは良いけれど、肉付きがないガリガリの体だった。
そんな私の体を値踏みするように、不躾な視線を向けるトシちゃん。
「隠さないで良いですよ。静さんはとっても綺麗ですから。胸だって……、私は小さくても大丈夫な人ですから」
「小さくて悪かったわね……」
「いえいえ、私、静さんのちっぱいも好きですよ。……だって、小ぶりなほど感度は良いでしょうから」
そう言うとトシちゃんは私の胸に手を伸ばし、わしづかみにしてくる。
「ひっ」
「そんなに怖がらないでください静さん。あっ、痛かったら痛いって言ってくださいね。……だって、そっちの方が楽しいですから」
トシちゃんは私の返事を待たずに本格的に揉み始めた。
最初は驚きからか、違和感と痛みしかなかったはずなのに、段々と体の芯から熱くなっているのを感じていた。
その体の変化をトシちゃんは看破しているようだった。
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