だから、もっとしたい (Page 3)
(いく…いく、あぁいくっ)
くちゅくちゅとクリトリスを捏ね、自分だからよくわかっている、特別に気持ちよくなれるポイントを重点的に刺激しているまさにその瞬間
「何してるの?」
ごく落ち着いたトーンの雅人の声に、薫は身体が硬直した。
「っ…あ」
先ほどまで絶頂に向かって熱くなっていた身体は、冷や水を浴びせられたように一瞬で冷たくなる。
「ひとりで、何してたの?」
寝るにあたって照明を落としていたので、雅人の顔をはっきり窺い知ることはできない。
しかし、声のトーンは落ち着いていてどこか冷たかった。
いつもの雅人の声の調子と違うが、そこには不思議と薫をぞくぞくさせるような圧があった。
「ちが…ぅ、の、えっと…これは…」
薫はしどろもどろで声を出す。
正直、消えてしまいたいほど恥ずかしかった。
雅人は暗がりで上半身を起こして手を上に伸ばし、枕元の照明スイッチに触れた。
「ぃや…っ」
薄明かりが付いて、互いの顔を見合わせる。
薫は、雅人の目が激しい情欲のためにギラついていることに気づくと、またじゅわっと自分の中から愛液が溢れ出すのを感じた。
「続けて」
雅人は2人で被っていた布団をすっかり剥いでしまうと、薫が自分の身体を弄っていた手を取った。
「やだ…」
ぬらぬらと光る薫の指先をじとっと見つめ、次に薫の目を見ると、雅人は言った。
「こんなに濡らして…俺とのセックスじゃ足りなかったの?」
「ちがう…そんな意地悪言わないで」
泣きそうな声で懇願するが、薫の方も先ほどまでの興奮が蘇ってきて、身体の奥がじんじん痺れる。
普段は優しい雅人との、こんなやり取りは初めてだ。
「もっと薫を満足させたいからさ、どんなのが気持ちいいのかして見せてよ」
言いながら雅人は薫と指を絡めた。
薫の指にまとわりついていた愛液がぬちゅぬちゅと互いの手に絡む。
「んんっ…で、きなぃ…」
指が絡んだだけで、薫はびくんと身体を反応させた。
絶頂寸前だったことを急速に身体が思い出して、本当はすぐにでも触れたい、ぐちゅぐちゅに掻き回したいほど子宮が疼いていた。
「ほら、してごらんって」
雅人は薫の手を陰部に誘導した。
そして自分の手を重ねた状態で、薫の手の上から割れ目をじゅるっとなぞる。
「んんんっ、あ、だめ、だめ…っ」
ぬちゃっと中から卑猥な音がした。
「ねぇ、イキそうだったの?さっき」
「あぁ、だめ、あ、それ…んぁぁっ」
自分の手に重ねられた雅人の手が誘導して、クリトリスの近くを擦る。
興奮が高まり、感度も先ほどよりさらに上がっている。
しかしこのままでは絶頂できない。
自分の意思で指を動かせば、あるいは腰を動かして擦り付ければ、すぐにでもイケそうなほど気持ちいいが、このままでは焦れるばかりだ。
良すぎです
こんなふうにお互いに求め合えるのいいね
いくら さん 2023年5月13日