電車遊戯 (Page 4)

「硬くて、熱いの……ちょうだい……」
「よくできました」

 ご褒美にズブブッと一気に根本まで突き込む。

「はあっ……」

 晃とみどりの声が重なった。

 久し振りなのか、中はきつくて晃を締め付けてくる。
 埋め込んだまま我慢して動かないでいると、みどりがもぞもぞし始めた。

「俺が動いたら周りの乗客にばれるんで、奥野さんが動いてくれますか」
「くう……ひどい、男……」

 文句を言いながらも、みどりが言うとおりに動き出した。電車の壁に手を当てて腰を上下に動かしていく。最初はばれないように電車の揺れに合わせていたが、徐々に動きが激しくなっていった。

「はあんっはあっああっ」

 みどりの動きに引きずられて晃も耐えられずに打ち付け始めた。
 乗客が気づき始めているらしいことが気になったが、もう止められない。

 もうすぐ駅に着く。その前に終わらせようと力強く奥を突いて中出しをきめた。
 ドプドプ中で出されて、みどりの動きが一瞬止まった。体を反らしてビクビク震えながら叫ぶ。

「イ……イックウゥッ!」

 周囲の乗客がぎょっとして晃とみどりを見た。

 さすがにまずいと、急いでペニスを抜く。自分とみどりの服をササッと整えると、ちょうど駅に着いた。
 逃げるように電車を降りてホームを駆け抜け、駅を出る。人気のない所まで来て、ようやく息をつく。

「大丈夫ですか、奥野さ……」
「ハ……アハ、アッハハハ!」

 突然、みどりが笑い始めた。お腹を抱えて、涙をにじませながら笑い続ける。笑いすぎて苦しいのか、お腹を押さえておじぎするようにうつむいた。

「あー、本当に刺激的だったわ。電車の中であんな声を出しちゃうなんて……フフッ」

 鉄仮面が大笑いしている。みどりの他の表情をもっと見たいと晃は思った。
 うつむいたまま笑っているみどりに、晃は尋ねた。

「それじゃあ、気に入ってもらえましたか?」

 みどりが笑うのをやめた。ゆっくりと顔を上げる。今まで見たことのない妖艶な笑みを浮かべていて、ドキリとした。

「やみつきになりそうよ」

(了)

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