副業勇者でも魔王を堕とせるんですから!!
多くの魔族が暮らす魔界を統べる魔王ヴァニラ・ドル・モナ。そんな魔界に異世界からの勇者と名乗るミクリ・サクライが現れる。多くの世界を救済してきた彼女のスキル『穢れなき肉棒』の効果でヴァニラは心も身体も勇者の下に堕ちていってしまう。正義の名の元に行われる陵辱に魔王は耐えきる事ができるのか…?
「ひっ!?」
初めて見るバキバキに反り返っている男性器の衝撃に思わず声が出てしまう。
目を逸らそうと思っても拘束されている今の状態では…。
「ヴァニラちゃんの所為でこんなになっちゃったんだから。ちゃんと責任取ってよね。」
男性器が頬に擦りつけられると、感じたことのないエッチな匂いに頭がくらくらする。
(魔王である私が、こんな誘惑に負けてられない…。こんな卑猥なスキルに屈したら、父上や家臣にも見放される…!)
ヴァニラの柔らかな唇に男性器の先っぽが当たると、先端から出るほんの少しの先走り汁が、麻薬のようにヴァニラの思考を犯していく。
(ああっ!だめ…頭の中が…ミクリのちんぽ汁の味でいっぱいになっていく!)
――――――
雷鳴とどろく闇の世界で最も高い場所に存在する魔王城。
何千年という時を主と共に過ごしてきたこの場所に、異世界からの勇者が現れる。
「魔王様!!敵襲ですっっっ!!!ぐわぁああああ!」
爆発音と共に部下とこの部屋の扉が、玩具のように吹き飛ぶ。
部屋の扉と言っても、その大きさ頑丈さはこの世界随一、簡単に吹き飛ぶような代物ではない。
「っく!早すぎるではないか!召喚の知らせを聞いてから数時間しか経っておらんぞ!?」
各地に散らばった部下たちへの連絡もこれでは意味を無さない…。
突然の襲撃に焦る彼女の名前はヴァニラ・ドル・モナ。当代の魔王である。
特徴的な深紅の瞳とツインテールを持つ彼女の見た目は、成人前の少女のように幼いが、この城の主の証である先代魔王から譲られた外套が彼女の地位の高さを物語っている。
昨今の異世界召喚や転生の状況は、どんな世界においても、『世界の秩序を根底から覆すレベルの災害』として認識されている。
その為、勇者と敵対する関係にある存在の魔族などは、お互いに他所の世界に干渉し過ぎない程度に勇者に関する情報を提供する手はずになっている。
「ええ…召喚された場所から真っすぐ…お城迄の最短ルートで、来ましたから。」
吹き飛ばされた扉の向こう…白煙の中から現れたのは女だった。
(この女が・・・異世界の魔王の間で有名になっている神速の勇者か?)
『女の勇者』というだけでも珍しいのに、その出で立ちは修道女のような真っ白な姿にに包まれている。
軽装なハーフアーマーに包まれた巨乳、ロングドレスのスリットから覗く艶めかしい太もも、髪の毛は腰まで伸びるロングヘア―で、噂に聞いていた屈強な勇者の様な部分は一切感じられない。
先ほどの衝撃音が無ければ、ただの村娘が迷い込んできたと思うかもしれない。
「あら…女の子?魔王は不在かしら?」
「ふん!お前の目は節穴か?わらわがこの世界の魔王ヴァニラ・ドル・モナじゃ!わらわの城を破壊した事…後悔させてやるわ!!」
『先祖代々受け継がれた魔王が世界を統べる』
ヴァニラを含め、魔族が住むこの世界唯一の秩序。
この常識を脅かす存在が現れれば、それを排除するのも世界を統べる魔王の役目である。
ヴァニラが、右手に魔力を込めると、部屋に仕込まれたトラップがそれに呼応し、無数の炎の矢が勇者に放たれる!
「あらあら…えいっ!」
勇者は、鞭を取り出すと炎の矢を全て叩き落してしまった。
「ふ、ふふん…中々、面白い武器を持っておる様じゃの。」
「わかります?私が育ている薔薇を使った鞭なんですよ。とーっても頑丈で私のいう事を聞くお利口さんなんです。私の名前はミクリ・サクライって言います~。主婦で勇者やってま~す。」
(武器も一流の様じゃが、一振りで攻撃を防いだのは奴の実力…20を超える世界の救済をしているという『神速』の噂は本当の様じゃな…。)
「ん?主婦?」
「はい!突然、神様に呼ばれちゃって…空いている時間だけでいいって言うから、勇者始めちゃいました!」
「待て待て!お主はそんな副業感覚で世界を救っておるのか!?」
「異世界の珍しい野菜とか貰えて、食費が節約できるから普通にパートするよりお得なんですよ~。」
異世界の魔王は、食費の節約を理由に倒されたのか…不憫すぎる。
「じゃあ、ヴァニラちゃん?…さっそくですけど倒させてもらいますね。今日は四時からタイムセールがあるから早く家に帰らないといけないんですよ!」
話し終わると同時に、ミクリの身体がヴァニラに向かって攻撃を仕掛ける!
「この部屋はわらわの魔力を込められたトラップが張り巡らされておる!まともに戦えるとは思わんことじゃ!」
再びヴァニラが魔力を込め、部屋に仕掛けられた大小さまざまなトラップを発動させるとあらゆる方向から炎や石や氷がミクリに向かって解き放たれる!
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