箱庭の中の幸福 (Page 2)
食事を終え、健二さんは木陰で昼寝を初めました。
その近くの井戸で、出荷用とは別に家で食べる野菜を洗っていると、目の前を子連れの野良猫が通りました。
『結婚して2年も経つのに、孫も産めない不良品』
そう言われたところで、そもそも夫が帰ってこないのに、どうして子供が出来るでしょうか。
笊に入った野菜を抱えて小屋に入り、藁の上に寝そべって天井を眺めます。
…最後にHしたのはいつだったっけ…
30手前ですから性欲はそれなりにありますが、毎日疲れ果てて死んだように寝てしまうので、最近はオナニーすらしていません。
そんなことを考えているうち、なんだか悶々とした気分になり、私はズボンの中に手を入れました。
下着の上から少し汗ばんだそこをゆっくりなぞります。
「…ん…、…」
クリトリスの小さな膨らみを指先でくりくり刺激すると、久しぶりの感覚にぴくりと体が震えました。
少しだけ、ほんのちょっと触るだけ…そんな気持ちだったのに、弄っているうちに止まらなくなり、とうとう下着をずらして指をあそこに入れてしまいました。
五月蝿いくらいの?の声に交じって、くちゅくちゅと濡れた音が小屋の中に響きます。
「…っ…は…」
指では欲しいところに届かない、もっと、もっと奥まで…
そう思った私の目に、笊の中のキュウリが映りました。
健二さんが毎日世話をして、立派に育った夏野菜。
「…ごめんなさい、健二さん…っ…」
私はそれを手に取って、スボンを膝まで下ろし、ゆっくりと自分のおまんこに押し付けました。
…くちゅぅ…
「はぁ…っ…!…ぁ…」
男の人のものよりずっと細いきゅうりは、すんなりとあそこに飲み込まれていきます。
最初はおそるおそる出し入れしていたものの、次第にもっと強い刺激が欲しくなり、きゅうりの先を握りしめてぐちゃぐちゃと中を掻き回しました。
「…あ…ぅ…ゃ、もっと…っ…」
(だめ、足りない…もっと太くて、熱いのが…)
小さな凹凸が中で擦れて、気持ち良くはありますが、イけるほどではありません。
きゅうりを中にくわえたまま、左手でクリトリスを捏ね回します。
「ん…ぁっ…、…はぅ…!」
邪魔なズボンをもどかしく脱ぎ捨てて、大きく足を開いた時、ギィ、と小屋の扉が軋みました。
「義姉さん、ちょっと手伝っ…、!?」
「…っ!!」
「…」
「…」
…どうしよう。
私がそのままの状態で固まっていると、我に返ったらしい健二さんはそっと扉を閉め、足元に腰を下ろしました。
「…最後まで、見てていいですか?」
「…最…後…?ぇ…えっ…?…あの………あぁっ!」
ぐちゅっ、と中に入っていたきゅうりを思いがけず押し込まれて、大きな声を上げてしまいました。
「あっ…あ、あ…ご…ごめんなさい、健二さん…!」
「いや…別に、怒ってないけど…」
「…んぅ…や…動かしちゃ…っ…あぁ…あっ…」
きっと仕事をサボって自慰に耽る、淫らな女だと思われたことでしょう。
ごめんなさいと謝りながら、他人の手による愛撫は何倍も気持ち良く、心の中ではもっともっととねだってしまいます。
「はぁっ…健二さん…健二さっ…あんっ…」
「義姉さん…」
「…あ………あぁ、ダメ…!待っ…!」
ぺろ、と柔らかい舌がクリトリスを舐めました。
「やぁ…あ、汗かいててっ…舐めちゃ…はぅ…あぁあ…」
「ん…でも…今、手ぇ汚れてるから…」
「…っ…あっ…あぁ…ぅ、んっ…」
舌先で丁寧にクリトリスを転がしながら、同時にゆるゆると抜き差しされるきゅうり。
優しく控え目な舌の動きがもどかしく、自分から腰を押し付けると、健二さんは唇を押し当ててちゅう…とクリトリスを吸い上げました。
ままならない関係の逢瀬、いいですね。
匿名 さん 2020年9月19日