春爛漫 (Page 7)

「出るから、止めて、馨っ、かおるっ」
「だめ。いいよ? 出して? 私に見せて友也」
「うぅ、もう、無理だよ、出る」
 歯を食いしばり射精の欲求に堪えていた友也だったが、先端と竿を同時に刺激され、理性の堰が切れる。未体験の射精感が爆発して勢いよく吐き出された精液が、放物線を描いて宙を飛ぶ。空中へと放出された精子はやがて重力に引かれて床へぶちまけられる。

 むっと濃い精液の匂いが室内に充満した。

 ぜいぜいと息を吐き、友也はしゃがんでいる馨を見る。
 馨は恍惚とした表情で手についた精液を舐め取っていた。そのあまりにも淫猥な舌の動きに友也の項垂れていた性器が再び鎌首を跨げる。

「ベッド、行こう」
 常ならぬ強引さで友也は馨ルの手を掴み、立ち上がらせた。馨は素直に立ち上がり、彼に手を引かれてベッドへ行く。そして、自ら仰向けになり、両手を広げて友也を待ち侘びる。
 誘われるまま、友也は馨に覆い被さった。発情した男女の体臭が混ざり、頭の芯を痺れさせる。

 先程馨にされたように友也は彼女の首筋に歯を立て、吸う。赤く痣ができた。
「お揃い」
 どちらからともなく笑う。
 満ち足りた笑みだ。世界中でお互いだけを求めあう。そして応える。

 口付けを交わし、友也は慎重な手付きで馨のスカートをまくり上げた。露わになった白い太腿は、薄暗い室内でも眩しいほどだ。さらに彼は頭の位置を下げ、張りのある内腿に唇で触れる。
「ぅんっ」
 ぴくっと馨が肩を跳ねさせた。

 舌と唇を使って、今まで手ですら触れたことのなかった恋人の領域を侵略していく快感に、我知らず友也は肉棒をいきり立たせてしまう。手で扱かれていた時以上の膨張を見せ、血管が浮き上がっている。
 そして、ついにスカートが根元まで捲り上げられ、馨のショーツが露わになった。レースをあしらった繊細な代物である。
 そのショーツ越しに彼は女陰に口付けの雨を降らす。
「ひっ、うぅぅ、ああ、あっあっ、やぁ、あぅっ、あぁんっ」

 敏感な部分を柔らかな唇で刺激され、もどかしげに馨は腰をくねらせる。しばらく友也は口淫に耽っていたが、彼女の下着が唾液、そして愛液でしっとりと湿ったころに顔を上げた。
「いい?」
「……うん」
 涙を浮かべた瞳で馨はしっかりと友也を見て頷いた。

 女性器の形がうっすらと浮かんでいる状態のショーツを友也が下ろすと、一層男を誘う匂いが強まる。
 細い茂みの下にはたおやかな割れ目があり、下着を脱ぐために閉じた足を友也はそっと押し広げた。露わになった秘部はすっかり蕩けており、未だ男を知らない膣口はひくついて愛液が滲みだしている。陰核も充血し、敏感な突起を露わにしていた。

 友也は腰を進め、正常位での挿入が可能な体勢になる。
 馨は胸を隠すように両手で自分の体を抱き、不安げに友也を見上げていた。
 友也は上体を傾け、馨の額に軽くキスをする。くすぐったそうに馨が目を細め、その様子を見て友也は勃起した先端を彼女の入り口に宛がう。しかし、すぐには挿入せず、蜜を塗すように先端で入り口を撫でる。たっぷりと彼女の分泌した蜜で先端を濡らし、今度は膣口から離れて割れ目をしっとりとさすった。

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