人妻玩具 (Page 8)
安物のスラックスは、その下に隠れている下着のラインを露わにしている。
それというのも加々野がスラックスそのものを掴み、引き上げているからだ。そのせいで柔らかな尻肉の輪郭が歪んでいる。
スラックスを履いているのは陽奈子だ。
これまた安物のブラウスを着て、その上には加々野が付けているのと同じデザインのエプロンをしている。エプロンは首から下げて、腰の後ろ当たりで紐を結ぶタイプだ。加々野はスラックスを引っ張っていない方の手を背後からエプロンの下に突っ込み、陽奈子の乳房を揉みしだいていた。
「ほら、頑張れ。もうすぐ閉店だ」
ちらりと加々野が見つめた壁掛けの時計は、十九時を指し示す少し前だ。
彼らがいるのは、加々野が経営している喫茶店。そのカウンター内である。彼はそこで陽奈子を嬲っていた。
股間に履いているものが食い込む痛みに、陽奈子は眉根に皴を寄せて耐えている。
店内には客の姿はない。
じっくりと加々野は陽奈子の体を味わうことにする。
まずブラウスのボタンを片手で器用に外し、内部に侵入した。さらにブラジャーの中へと手を突っ込み、陥没している乳首を刺激して勃起させる。乳輪をなぞるように指先で撫で、最後に摘まみ出す。
「くぅぅ、はぁっ」
すると堪え切れずに陽奈子が艶めいた声を上げて、足を震わせる。
彼女の性感帯を加々野は一週間ほど責め抜いて知り尽くしていた。どこをどう刺激すれば彼女の性欲のスイッチが入るのか、手に取るように分かっている。
「乳首だけで、また甘イキしたのか?」
「ちが、あんっ」
耳朶を舌で愛撫され、否定の言葉を陽奈子が詰まらせる。
「何が違うんだ? ああ?」
陽奈子の足の間に強引に自分の足を割り込ませ、加々野は乱暴に彼女の股間を膝で小突いた。
「うひぃっ!」
びくっと背筋を仰け反らせ、陽奈子が背後に立っている加々野に寄りかかる。かくかくと腰を震わせ、半開きになった口からは唾液が一筋零れていく。
「イったな?」
「……い、イきましたぁ」
「誰がイっていいと言った? どこでイったのか教えろ」
「すみません、クリトリスで、勝手にぃ、い、イってしまいましたぁ」
快感で理性をすっかり溶かしてしまった陽奈子が教えた通りの言葉を口にする。
「ふん」
鼻で笑い、加々野は陽奈子を支えていた手を離す。支えを失った彼女は床に崩れ落ちた。
時計の針は十九時を僅かに過ぎている。
加々野はへたり込んでいる陽奈子をカウンター内に残し、店の前にある小さな立て看板を回収し、店舗の入り口を施錠した。さらに店内の照明を落とす。事務所に向かい、BGMを流している機材のスイッチを切る。
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