人には言えない放課後の秘密 (Page 5)
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「あ……竹下先生」
出て行った竹下を呼び止め、逸見は保健室のドアを閉めた。廊下に誰もいないのを確かめて小声で話しかける。
「どうするんですか、これから……」
「どうも何も、二人で村木を可愛がればいいだけですよ」
「そんなの……」
「心配しなくても、卒業したら村木は逸見先生に差し上げますよ。俺は若い子にしか興味がないもので」
「あんた、それでも……」
「あなたも共犯ですよ、抱いたんだから」
逸見が絶句すると、竹下はせせら笑った。
「両想いなんだから、せいぜい可愛がってあげるんですね。あ、そうそう、キスはしないであげましたよ。唇は好きな人だけに捧げたいでしょうからね」
廊下を歩き去っていく背中を何もできずに見送る。
逸見はしばらく立ち尽くしていた。のろのろと保健室に戻ると、ベッドに腰かけていた咲良が顔を上げた。
清純そのものといったすがるような表情と、汗と白濁液にまみれた裸身のアンバランスさが奇妙なほどに美しかった。
逸見は吸い寄せられるように近づいた。顔を近づけると、咲良がそっと目を閉じる。逸見はほんの少しためらい、唇を重ねた。
(了)
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