上司のホンネ。

・作

苦手な上司が泥酔し、嬉しくも何ともないお持ち帰りをすることになったサラリーマン。夜中トイレに起こされた時、日頃の鬱憤晴らしにちょっとした悪戯を思いついて…。スパンキングで聞き出した本音に、明日も残業が断れない?

22歳で入社した時には、自分にもそれなりの夢と希望があったような気もする。

あれからはや7年。

俺は立派な社畜となり、話の通じない爺さん連中とゆとりだかさとりだか分からない新人の板挟みになって、残業を押し付けられる日々を送っていた。

一週間終電ギリギリまで働きづめ、明日は待ちに待った休日、だったのに。

「…はー…何で俺ばっかこんな目に…」

泥酔してスーツのまま俺のベッドで寝ているのは、多分30前半だっただろう、ヒステリックでぶっちゃけ苦手な女上司の桜井主任。

黙っていれば美人なのに、そのキツすぎる性格からかいつまでも独身で、周りからは腫れもの扱いされている。

強制参加の歓迎会の後、方向が同じだからと一緒にタクシーに乗ったらそのまま寝落ちされてしまい、自宅まで連れて帰る羽目になったのだ。

中年親父なら公園のベンチにでも置いて帰れたものを、俺はホントにツイてない。

…目が覚めてセクハラだなんだの騒がれたら面倒臭いな。

俺はクローゼットから毛布を引っ張り出すと、隣の部屋のソファーに寝転がって、そのまますぐに眠りについた。

*****

「…くん…ねえ…萩原くん…」

「…、…!」

体を揺すられてはっと目を覚ます。

そう時間は経っていないのか、外はまだ真っ暗だ。

「ごめん…お手洗い…行ってもいい…?」

「え?あ、ああハイ」

勝手に行ってくれよ…と思いつつ、手を引いて主任をトイレまで連れていく。

まだ酔っぱらっているのだろう、足元はふらふらと覚束ない。

明かりをつけてトイレのドアを開けようとした時、ふと悪い考えが頭に浮かんだ。

「…やっぱり、ダメです」

「…え…?」

お手洗いはどこ、と聞かれたのなら何も思わなかったが、主任は行ってもいいかと聞いてきたのだ。

ダメと言ってやったら、一体どんな反応をするのだろう。

「…え、あの…お手洗い…」

「だーめ」

「行きたいの…萩原くん…」

「だからダメですって」

「そんな…わ、私もうっ…」

主任は心底困ったような顔をして、スカートの下でもじもじ太腿を擦り合わせた。

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