会員限定の出会い (Page 2)

このジムは会員になるための審査や提出しなければならない自分の情報が多いことが入会のハードルになっているが、この他にも2つの厳格なルールが存在している。

1つ目は、会員同士で「恋に落ちる」ことがあった際、金銭の授受は絶対に行わないこと。
女性が要求することも、男性から渡すことも一切禁止とされている。

そしてもう1つは、誘われた側が断ったら、決してそれ以上にしつこくしないこと。
現に今日瑞穂に声をかけた男は3人いたが、断られた2人は断られても笑顔ですんなり引き下がった。

どちらのルールも、男女が真剣にセックスを楽しむ相手に出会えるようにと定められたものだが、世の中の多くの女性は交際しているわけでもない男性と無料でセックスしたいとは思っていない。

本気でセックスを楽しみたい女だけが集まる場所なので、自ずと数は少なくなってしまう。

ただ男性会員も、女性本人にお金を出して言うことを聞く女とセックスしたいと思う者は自然と離れて行くため、結果として会員の男女比は男性がやや多い程度でバランスがとれている。

男女どちらにとっても、遊びのセックスを多く楽しみたいと思っている者にとっては非常に都合のいい場所であり、瑞穂も気に入って使っている。

最初から目的が合致しているし身元も保証されている相手が簡単に選べるので、マッチングアプリや街中でのナンパでワンナイトの相手を決めるよりずっと効率的で安全だからだ。

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2人はジムから車で20分ほどの場所にあるラブホテルに着いた。
圭介の方からは高級ホテルの名前を出して提案されたが、瑞穂がラブホテルの方がいいと言って聞き入れてもらった。

高級ホテルのスイートルームでも構わないのだが、瑞穂はラブホテルの下品な雰囲気の方が性的興奮が高まる気がして好きだった。

瑞穂はあのジムで知り合った男と実際に高級ホテルの部屋でセックスしたこともあるし、それはそれで非日常的で良かったのだが、どこか本気で乱れることに躊躇する気持ちもあった。
要は気分の問題で、今日の瑞穂は思い切り乱れたいと思っていたのでラブホテルの方が良かったのである。