彼女の未練と彼女への未練 (Page 7)
「んんあ、んふんん」
じゅぶ、じゅぽちゅぶちゅぶちゅぶじゅぶじゅぶじゅぶ!
「っ! あ、あ、あん、ああ、こ、こう、浩紀、んあ、あ、んはあ!」
彼の腕がカナの太ももの呪縛に抗って激しく動き、彼の指が長いストロークでカナの蜜穴を抉る。
膣襞壁の上と下、右と左、奥と手前、襞の隙間を彼の指が擦り、そのたびに手足を痙攣させるほどの痺れが発生する。
蛇口を開いたかのように蜜穴から汁が吹き出し、彼の腕を濡らしている。
「ん、んあ! だめ、だめだめ! 浩紀、浩紀い! あ、あ、お、あ、ああ!」
熱いものがお腹の奥と腰に溜まり続け、溺れてしまう。
ぐじゅぐじゅびゅチュびゅチュぢゅぶちゅぶぢゅぶぢゅぶ!
彼の指はカナの中から溢れる粘液の力でスムーズに動き、彼女の堤防を簡単に決壊させた。
五感が遮断され、彼のことしか感じられない。
「い、イク! 浩紀、らめ! また、またイク! い、イクイクイクイク!」
ぷしゅ! ぷしゅ!
真っ白な視界にバチバチと火花が散ると同時に、オシッコではない何かが吹き出した。
カナは慌てて股間に力を入れて抑えようとするが、噴き出す牝汁の勢いを強めただけだ。
「あ、あ! らめらめ! ごめ、ごめんらさい! とまんない! とまんないい! い、イクイクイクイク!」
じゅぼじゅぼ、ぷしゅ! じゅぶじゅぶぷしゅぶしゅ! じゅぶじゅぶ!
「んい、い、いい! らめ、やめれ、やめれえ! と、とまんない、とまんなからあ! イ、イってる、イってるからあ!」
カナは彼の腕に抱きついて叫んだ。
腰が勝手にヘコヘコと動いている。
失禁しながら腰を振り、ご主人様に懇願するようにへつらって、涙と鼻水と涎でベタベタになった醜い姿だ。
でも、そんな彼女の姿を見る彼の目に浮かんだ獣欲の輝きが安心感を呼び起こし、カナの身体は悦びに震えた。
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カナは彼の部下になったとき、大してやる気はなかった。
腰掛け入社だったのもあるが、いままで苦労したこともなく、本気で何かをやる意味が分からなかったのだ。
でも、彼は本気で彼女に接してくれた。
だから、カナも少し本気でやってみた。
「本気でやったら、絶対に悪い事にはならない」
という彼の言葉を信じてみたんだ。
初めての営業、初めての受注、初めてのトップ、初めての表彰。
本気でやることで本当の結果が出ることを、彼が初めて気付かせてくれた。
だから、初めて本気で告白した。
でも、2人で初めてカナの誕生日を迎えたその日に、それは終わった。
カナが部屋へ戻ると、彼がカナの写真の前に指輪を置いてくれてた。
「カナ、結婚しよう。君と幸せな家族を……作りたいんだ」
いい大人の彼が、両親よりも他の誰よりも本気で泣いてくれた。
そこでやっと、カナは自分が死んだことに気が付いた。
居眠り運転のトラックが、歩道を歩いていた彼女を吹き飛ばしたらしい。
カナは、神様の誘いを断った。
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