ラは幸運(ラッキー)スケベのラ (Page 3)
「きゃああああっ!?」
「うわあああああああっ!!」
通り過ぎていく違法ダンプの轟音と振動。
それが収まった時に、藻也たちが見た自分たちの有様は……
「なな、なんだこれっ」
仰向けに倒れた藻也。
その腰の上にまたがるように女性警官、いわゆる騎乗位のポジションです。
「あっ、やっ」
藻也の上着はどこかに吹き飛んでいます。
女性警官の上半身は、藻也の側に倒れかかっていました。
それで、それを支えるべく藻也の両腕はごく自然に女性警官の胸に。
そう、ごく自然に乳揉みの体勢になっていたのです。
「ゴ、ゴメ、いやしかし」
藻也は反射的に謝ろうとしますが、手はおろせません。
おろすと女性警官が倒れ込んできそうだったからです。
「ん、もうっ」
そのことに気づいた女性警官が、自ら上半身を起こそうとします。
それで離れる、大きなおっぱいと藻也の両手。
それにほんの少し安堵を覚えた藻也は、次にもっと困難な状況を見ます。
「……ゲ、ちょっと待って」
女性警官の股間の下あたりに、見慣れた肉棒がそそり立っていたのです。
さきほど、女性警官の服が破れたのを見た際に。
おそらくはパンツの中で充分に怒張していたに違いありません。
それがこのアクシデントでパンツとズボンのジッパーを突き破って……
気まずさが勝るみたいなシレッとした顔して、いやはや大したものですね。
「ぁんっ!?」
何故かショーツまで破れている女性警官の股間。
その上びしょ濡れになっているソコに、不意に男性器の先っちょの感覚が。
「いやっ、ナニコレっ!?」
股間をのぞき込んだ女性警官が、藻也を睨みつけて。
「いや、これはっ、不可抗力っっっ!」
「どうしてよ、っ!」
女性警官は、肉棒を恐れて再び前がかりになります。
しかしそこには当然、倒れ込みを防ぐべく藻也の両手がおっぱいを。
それを嫌って状態を起こすと、またしても股間に肉棒の挿入の危機が。
藻也の方も身動きが取れません。
倒れた痛みもさることながら、女性警官の股間、その恥丘まわりの様子に。
明らかにダンナの趣味と思われる、キチンと剃られた淫靡な様子に。
視覚のほぼ全てを持って行かれているのですから。
無論、夫婦の秘め事を垣間見た背徳感があったのも否定できないでしょう。
「あぁ~ん、ヤダこれぇ」
「こ、こんなもん、ラッキースケベじゃなくて単に拷問っ……!」
そのマヌケな行動を五往復ほど繰り返した後。
それまで女性警官の左手の中で振動していたスマホが。
何かの拍子で通話状態になったようでした。
『もしもし? ……もしもーし!』
スピーカーから漏れ聞こえてくる、通話相手の声。
しかし、今の藻也たちに応対する余裕はありません。
『もしもーし……カメよ、カメさんよぉー』
今まさに亀頭に凌辱されんとしている女性警官には、非常にタイムリーな。
しかし両人にとっては不評だったようで。
「な、なに、このスマホは……」
「ひでぇ、ひどすぎる」
と、散々でした。
そこへ。
「……なにしてんの? アンタら」
面白かった!
わに さん 2020年5月20日