ラは幸運（ラッキー）スケベのラ (Page 4)

　車道にミニパトが止まっていました。
　それから出てきた女性警官。
　こちらは、至って普通のスタイルと髪型です。
　年齢は30弱と、ほぼ同じと言ったところでしょうか。

「立ち上がっちゃえばいいじゃない」

「…………あ」

　傍まで来た、ノーマルな女性警官によってピンチ（？）を脱します。
　そして、ミニパトから出されたのであろうバスタオルを掛けられました。

「お、俺は……？」

　その様子を見ていた藻也、ノーマルの女性警官に問いかけます。
　きっと自分も助け起こしてもらえると思ったのでしょう。
　しかし、股間のイチモツをさらけ出したままのその醜態では。
　まともな対応は期待すべきではありませんでした。

「……ワタシが何とかしてあげるわよ」

　逡巡していたノーマルを押しのけ、エロい方の女性警官が。
　エロアクシデントから立ち直ったか、敢然と藻也の前に立ちました。
　そして。

「あらためて、アナタはタイホよ！」

　言って、履いていたパンプスを脱ぐと、藻也の肉棒を腹の方へ踏み倒します。

「ぐわっ、な、なにを」

　そして、ゆっくりとストッキングの足で肉棒の上をこすり始めました。

「タイホの後は送検、それから」

　藻也は、この時点で既に動けるように見えました。
　しかし動こうとしなかったのは。
　ある性癖を持った者にとっての、いわゆるご褒美状態だったからです。

「公判、意見陳述、そして」

　バスタオルでカバーされてない下半身、ツルマンがチラチラ見えてます。
　更に、エロく破れたストッキング。
　すらりと伸びた足先は、肉棒の敏感なところを微妙に刺激します。
　ですが、その力は徐々に弱くなっていき……

「判決……香住田　藻也、アナタは死刑よ」

　そして、とうとう刺激を止めてしまいました。

「しっ、執行猶予だけはやめてくれええええっ！」

　それまで、例のマヌケな五往復で散々焦らされた後でしたから。
　ここでのお預けは、まさに死刑宣告と同じです。
　健康な男子ならば、藻也の哀願は当然と感じるでしょう。

「フ、よく言えました」

　エロい女性警官の赤くてエロい唇が、酷薄に歪んで。
　称賛の言葉を吐くと同時に、肉棒を刺激しました。
　それはまるで、最も敏感なところ踏みつぶす様に、激しく。

「お逝きなさい」

「ぐわあああああああっ！」

　まるで悪役の壮絶な断末魔のような声を上げて。
　藻也は激しく射精しました。
　その精子はセルフ顔射となり、または更に勢いよく顔すら飛び越えて。
　頭の上の路面にまで飛んだりしました。

「うわぁ……」

　その壮絶な様を、エロい方の女性警官が呆然と眺めます。
　その後方。
　ノーマルの方の女性警官が、いつの間にか例のスマホを手にしていました。

「どこに行ったのかと思ったら、アンタはまたやらかしたみたいね」

　壮絶に無様を晒した藻也、でもその顔は心底幸せそうに見えます。
　エロい方の女性警官がとった行動は、親切だったという事なのでしょうか？
　いやしかし、傍目にはお節介の極致の様にしか思えません。

　つまり“右足と左足の間にあるモノ”と同じく……

「この妖怪スマホめ、電源を落としといてあげるわ」

　親切とお節介は根っこが同じものだといブチッ

（了）