にくらしい、いやらしい (Page 2)
ただ、アダルト作品の中の爆乳ぽっちゃり女優でいくらオナニーしていても、実際に克哉が太った女性とセックスするまでには時間がかかった。
若い頃からまともに交際した女性はスレンダーな人が多かったし、遊びで選ぶ女性も巨乳だが普通体型の人ばかりだった。
何となく抵抗があったのは、周囲の目線や考え方に影響を受けていたせいかもしれない。
ある時どうにもムラムラしてたまらず手を出したマッチングアプリで、巨乳アピールをしていた女性とその日のうちに会えることになり、浮かれて出かけたら登場したのが爆乳ぽっちゃり女性だったのだ。
写真交換をせずに会った自分が馬鹿だったとその瞬間はがっかりしたが、考えてみればアダルト動画の中でだけは何度も見て興奮していたタイプの体型だったのと、やはり服の上からでもわかる爆乳っぷりにそそられ、要は欲望に負けて克哉は結局その女性とホテルに入った。
そしてそれから後の快楽は、今でも克哉をぽっちゃり女性狩りに駆り立てる原動力になるほど強烈なものだった。
圧倒的な肉感、包まれる柔らかな感触、乳房が踊るように跳ねる迫力、なにより欲望に従順で行為に積極的なそのぽっちゃり女性の生身の姿は、動画とは桁違いの興奮を克哉に与えたのだ。
太っている女性の多くは、当たり前だが人より多く食べている。
欲望が強いだけでなく自分の強い欲求に抗えないのだ。
食欲だけでなく、性欲もそうである場合が多いので、ぽっちゃりした女性は性的に積極的で貪欲な人が多い。
決して少なくはない克哉の経験から言っても、痩せ型の女性より性欲が強くプレイを楽しむ傾向が高いのはぽっちゃり女性の方だ。
自分から動くタイプでなくても反応が激しかったり、何度も求めてきたりと、克哉が興奮する要素が多いぽっちゃり女性との経験が増えていくほど、自慢だったスレンダーで美しい恋人との味気ないセックスでは満たされなくなっていった。
結局最後に恋人と別れたのが4年前で、それから克哉は特定の相手を作らずマッチングアプリでぽっちゃり女性を漁る日々を送っている。
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バスタオルが回りきらないので、ぺらっと身体の前に垂らして隠した状態で、小春はバスルームから出てきた。
「あ、すずしーい」
「でしょ、ちょっと強めにしといた」
「下着付けようと思ったんだけど、暑かったし汗かいてるからやめた」
恥ずかしそうに笑いながら言う姿も愛らしいが、そんなことより早く触れたくてたまらない克哉は、せかせかと立ち上がって小春に手を伸ばした。
「いやいいよ、どうせすぐ脱ぐんだし、てかえっろ…」
どこからどう見てもスケベなおじさんのニヤケ顔になっているだろうことが自分でわかっているが、この興奮を止めることができない。
情景が目に浮かぶ、最高……!
もちまる さん 2023年10月25日