レイプ集団お仕置き作戦 / オンナ絡みの揉め事解決屋3 (Page 3)
美也子の実母の店で…
美也子を抱いた俊一は、彼女が作ってくれたホットドッグを頬張りながら出かける支度をはじめた。今夜は、このビルを管理している不動産屋の榊が連れて来る依頼人「候補」から話しを聞く事になっていたのだ。
その俊一が出向いていたのは、自身が住む雑居ビルからもほど近いビルの2階にある「BAR」という名のバーだった。過去に数回、榊との打ち合わせに使った事があった。
この店、続けて読むと「バーバー」になり、ビルのオーナーが床屋だとか、店を取り仕切るママ・玲子に「孫がいる」とか、店名については諸説あった。
「孫がいる」という説については以前、本人が「子供は美也子しかいないんだから、孫なんているわけないわよ」と、機嫌がいい晩に客と話しているのを聞いた事があるので違うらしい。そう、玲子は美也子の実母なのである。
その美也子は「私は出産経験はないよ」と言っていたし、「自動的に孫もいないわよ」とも仰っていた。したがって、この「バーバ」説は眉唾と分かった。どっちでも、いいけど(笑)。
それはさておき、毎回のようにセフレのような女性の母親が経営する酒場を商談の場に指定するとは「榊も何を考えているんだか」と、俊一はなかばあきれていたのである。
その不動産屋曰く「個室もあって内密な話しができる」のが、理由らしかった。それに、ママの口も堅いらしい。個室の存在自体が、なぜだか知らぬが極秘らしい。
そこで考え事をしながらウォッカ・トニックを飲んでいると、約束の21時に不動産屋が依頼人候補を伴って店に現れた。俊一たちは黙って個室に向かう。
不動産屋はママに、目で合図をしていた。
それにしても、この不動産屋の顔の広さには閉口してしまう。今度は「娘を不良たちから引き離して、家に連れ戻してほしい」とのたまう依頼人を連れてきたのだった。
その依頼人・音無幹也氏は52歳で都内・埼玉・千葉で飲食店を経営するやり手のビジネスマン。もともとは、父親がオーナーシェフとして腕を振るっていたフレンチ・レストランを継ぐためにフランスまで修業にいった経験もある元料理人だった。
それが、料理の腕はからっきしだったために「経営の方に回すか」という先代の一存で裏方に徹したところが大成功を収めたのだった。
本人は、
「料理はダメだったけど、数字には強かったのが良かったみたいですよ」
と謙遜していたが、彼のプロデュースする店はことごとく当たり、それなりの地位を気づいたのである。
俊一は、そういう立志伝的な話しには全く興味がないので欠伸を噛み殺すのに一苦労していた。それでも、「ごもっとも」とか「なるほど」などと、音無氏に調子を合わせながら、話しが先へ進むように誘導していったのだった。
ここからは不動産屋も知らなかったらしいが、どうやら音無氏の大学3年生になる娘のサクラが家に週に2~3日しか帰らなくなったので、その原因を探ったうえで「娘を連れ戻す」のが依頼の内容だった。
音無氏とて若い頃はオンナ遊びくらいはこなしてきたので、娘をキツク縛り付けるつもりはないらしい。だが、競争の激しい飲食業界で目に見えない敵に弱点を握られるのが「どうしても許せない」と言っている。
その意見には、一介のコックから腕と度胸でのし上がってきた会長(通称:大シェフ。音無氏の父君。経営するレストラン群の創始者)も同意見だと言う。
こうした依頼の経緯を聞いた俊一は、
「普段なら、こういった“お子様の遊び”には付き合わないのですが、大シェフの頼みも含まれているのならば、お受けしますよ。ただし、普通の探偵を雇うよりは高くつきますよ」。
こう言い放った俊一は、結局この話しを受ける事にしたのだった。ギャラは俊一にとっては安くなりそうだが、実は大シェフのビーフシチューのファンだったからである。
ciuzltydjm
Muchas gracias. ?Como puedo iniciar sesion?
sgorsnngal さん 2024年10月25日