王子の裏の顔 (Page 6)

「んんっ…はぁ…あぁん」

栞の声が次第に大きく、湿度を含んだものになる。
これは真理に教わったやり方で、いきなり乳首にしゃぶりつくのではなく外側から乳房全体を揉んで感度を高めてから乳首を刺激すると、真理ならそれだけで絶頂できる。

「あぁ…っ、そ…っ」

乳輪の周りに指を這わせると、栞は頭を横に振って、刺激を求めるように上半身を少しくねらせた。
しかし雄太はまだ乳首に触れず、乳房全体をむにゅむにゅと揉んだ。雄太自身も極限まで興奮しているが、真理と重ねた経験を身体が覚えているのか、引っ張っていられる。

「んぅぅ…はぁん、ああっ、あ、だめ、あ…」

栞は涙目で雄太を見る。
興奮し、感じている栞の表情に雄太も喜びを感じた。

「あぁん…あ、それ…あぁっ」

肩を細かく震わせ、栞はその瞬間を待っていた。
ぷっくりと膨れた乳首が誘うように揺れた瞬間、雄太はその乳首にしゃぶりついた。

「んぁぁぁっ」

雄太がちゅうっと乳首を吸い上げると、その強烈な快感に栞はのけぞった。
乳首を唇に挟んだ状態で舌を伸ばし、れろれろと舌を動かして細かく刺激しながら、雄太はもう片方の乳首を指の腹で優しく捏ねた。

「あぁぁっ、あぁんっ…はぁ、あぁぁっ」

乳首への刺激を期待していた時間の分だけ感度は上がっており、栞は身体をびくびくと震わせてその快感を味わった。
栞の悦ぶ姿に興奮し、乳首を刺激しながら雄太は栞の身体を横たえた。

「んんっ、んぅ…はぁん」

甘く痺れるような刺激に栞の身体は悦び、震えていたが、それだけで絶頂してはいなかった。
そもそも栞はセックスで、つまり他人の手によって絶頂した経験がなかったのだから、乳房への愛撫だけでそう簡単に絶頂するほど身体が開発されていないのだ。

雄太はそれでも、まだ浅い自分の経験からなんとか栞にもっと悦んでもらえるよう、じっくりと頑張るつもりでいた。

仰向けに寝かせた栞の隣に自分も横向きに寝ると、乳房から手を離して、その手を下に滑らせた。
下腹部に向かって撫でられると、栞はこれから訪れるかもしれない未体験の快感に期待が高まり、ぞくぞくと腰のあたりが疼くのを感じた。

「んっ」

雄太は栞のショーツをおろして優しく脱がせると、自分の脚を絡ませるようにして栞の脚を広げさせた。
そして臍の下から割れ目に向かって指先で撫でていった。

「ぁあ…っ」

綺麗に整えられた薄い陰毛をかき分けて指が割れ目に到達すると、そこはすでに愛液で濡れていた。

「とろとろですね」

雄太は栞の耳元で低く囁くと、溢れる愛液を指ですくってクリトリスに塗り込むように撫でた。