王子の裏の顔 (Page 9)
「あぁっ、だめ、あぁだめこんなの、あああっ」
ここまでの段階で丁寧に性感を呼び起こし、快感にじわじわと慣らしていったためだろう、ひと突きで絶頂した後、栞は長い連続絶頂に入った。
雄太は熱くどろどろの愛液を溢れさせながら収縮してペニスを締め付ける膣肉に擦り付けるようにピストンを続けた。
「んぅ、はぁぁっ、あぁいく、イッて、イッてる…ぅぅぅ」
頭を左右に振り、襲ってくる強烈な快楽から逃れようとする栞の身体を雄太は自分の体重を使って押さえつけ、ここでついに自分の欲望を爆発させるように激しくピストンした。
「あぁだめ、だめおかしくなるっ…んぁぁぁ、あぁまた、またイッくぅ…あああああっ、あああっ」
膣内の細かい肉ひだひとつひとつが雄太のペニスを扱き、膣肉全体はびくびくと収縮し続けている。
じゅぼじゅぼと卑猥な水音が室内に響き、そしてそれをかき消すように栞は激しく喘ぐ。
「あぁぁっ、あぁすごい、いぃぃぃっ…あぁだめ、あぁぁんっ、また…っ」
「っ…ぼくも、出します」
「いぃぃ、いぃぃ、あぁ、あぁぁぁぁっ」
膣肉が一際強く締まった瞬間、雄太は膣奥に打ち付けるように思い切り射精した。
ペニスは膣内でどくどくと脈打ちながら射精し、その刺激が栞の膣奥を震わせていよいよ栞も絶頂のあまり意識を手放してしまった。
くったりとなった栞に最後の一滴まで注ぎ込むべく、雄太はそこから2、3度奥まで抜き差しを繰り返して自分の絶頂の余韻を味わうのだった。
「私、やっぱり彼とは別れようかな」
翌日、電話で昨日の顛末を真理に報告した栞は、その後にこう言った。
「おお、それがいいと私も思うよ」
真理は明るい声で答える。
「あんなにすごい世界があるなんて、知らなかったんだもん」
「最高のセックスを知った後では、義務感みたいなそれには戻れないからね」
「確かに…」
「あ、でも王子の独り占めは栞でもダメだよ?いいものはシェアしなくちゃ」
「わかってる。じゃぁ、王子の裏の顔は私たちだけの秘密ってことだね」
「ふふふ、その通り」
2人の密約がこうして交わされていたことを雄太が知るのは、まだもう少し後のことになる。
(了)
読みやすい!男性が不慣れでも優しくリードしてくれる姿がとても好きです
リリー さん 2022年12月9日