聖姦士(セイント・レイパー)シンジ

・作

冴えない独身サラリーマン椎名信次は、行きつけのコンビニの店員『さえ』に片思いをし、『さえ』をおかずにオナニーをする虚しい日々を過ごしていた。そんなある日、信次は『さえ』が若い男と談笑しているのを目撃する。そして信次は決意した。『さえ』を犯すと。その夜、信次は奇妙な夢を見る…

プロローグ

 僕は仕事が終わり、いつものようにコンビニで夕食を買っていた。

「732円になります」

 僕はポケットからスマホを取り出すと、

「PayPayでお願いします」

と言った。しかし、店員さんは怪訝そうな顔で、首をかしげた。

「お客さま、残高不足のようですが…」

 僕は顔が真っ赤になった。慌ててスマホをしまうと、財布から千円札を差し出した。

「268円のお返しです。ありがとうございました」

 やっちまったー、と僕は心の中で思いながら、コンビニ弁当片手に、家路を急いだ。

 

第一章 その子の名は『さえ』

 僕の名は椎名信次。28歳の冴えない独身サラリーマン。地方の無名私立大学から東京近郊の中小企業に入社して7年目。未だ、主任昇進の声もかからない。

 

 さっきのコンビニの店員さんの名前は、名札から『にしやま さえ』というらしい。漢字は分からない。見た目からして、多分大学生だろう。行きつけのコンビニの準夜勤を担当していることだけは分かっている。

 仕事もプライベートも上手くいってない僕は、『さえ』がコンビニで働き始めた2年前から、『さえ』に会えることだけを楽しみに生きている状態だ。だから、さっきのようなPayPayの残高不足みたいなしょうもない失態は、余計に恥ずかしく感じてしまう。

 

 僕は帰宅し、真っ暗で無人のアパートの扉を開けた。ああ、この部屋に『さえ』がいて、「おかえりなさい」なんて微笑んでくれたら…。そんな妄想を抱くのは、しょっちゅうだった。

 僕は弁当をちゃぶ台に置くと、ズボンとパンツを一気にずらし、あぐらをかいて、僕の男根をしごき始めた。

 

「『さえ』…あぁ、『さえ』…」

 僕の妄想の中の『さえ』は、にっこりと微笑み、コンビニのユニフォームのエプロンを、ゆっくりと脱いでいた。

「お、おぉ…」

 僕は軽いタッチで、規則正しく男根をしごき続ける。

 『さえ』はエプロンに引き続き、黒のポロシャツも脱ぎ始めた。そして、空色のブラジャーが露になる。細身の身体に相応と言ったら失礼になるが、BカップCカップだろうか?

 僕の股間は、ますます熱くなった。

「はぁ、ふうぅ…」

 『さえ』はスキニージーンズも脱ぎ、下着姿になった。ブラジャーとお揃いの色のパンティは、セクシーなTバックだ。

 部屋にはコスコスという男根をしごく音と、僕の荒い呼吸だけが響いている。

 僕は『さえ』のブラジャーとパンティを、一気に剥ぎ取った。そして、僕の男根を、妄想の中の『さえ』の蜜壺に埋めた。

「ウッ!『さえ』!『さえー』!!」

 僕は叫びながら男根を激しくしごいた。僕の脳内『さえ』は、快感に大きく身を捩らせている。

「ウッ!もうダメだ!『さえ』!いくよ!!」

 僕は床に向かって射精した。ありったけのザーメンを放出した僕の男根は、急速に力を失っていった。と、同時に、僕の頭の中にも、虚しさが渦巻いていた。

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