付け入る隙 (Page 4)

「ねえ、入れたいの。お願い」

「ちゃんと待てるんですね。いい子だ」

 夏目の上気した頬を撫で、彼は額に口付けた。

「どうぞ。楽しんでください」

 下着を脱ぐことすらもどかしいのか、夏目は下着を横にずらして新田を秘所へと受け入れる。彼の男根が侵入した途端、夏目は喉を反らして嬌声を上げた。男根の先端だけを挿入したまま、彼女は快楽に震えるばかりでそれ以上の動きがない。

 新田は意地悪く笑って、夏目の細い腰を掴んで一気に最奥まで突き上げる。

「うぐぅぅぅっ」

 ぴんと四肢を張り、獣のような声を上げて奥を突かれた夏目が達した。かくかくと腰を痙攣させ、断続的に潮を吹いている。痙攣が収まると彼女はぐったりして新田の方に頭を預けてしまう。

「もう限界ですか?」

 言いながら新田は彼女の腰を掴んでぐりぐりと動かし、子宮口を嬲る。

「あひぃっ、ゆる、ゆるして」

 懇願を無視して彼はさらに激しく突き上げた。夏目の膣から溢れた蜜が淫靡な水音を立て、その音に耳朶すら犯される。彼女の目は悦楽に蕩け、口からは涎を垂らしながら喘ぎ声を零していた。

 新田も快楽に溺れる彼女の姿に性感が高まっていくのが分かる。そして、射精感が腰の奥からしびれを伴って上がってきた。射精感により一層男根は硬度と太さを増し、膣肉を抉る感触がはっきりと脳髄へ快感として伝わってくるのだった。

「出しますよ」

 返事はなかった。

 思い切り男根で夏目の最奥を突き、子宮へと精液を叩きつけた。

「あああああぁぁぁっ」

 長く尾を引く絶頂の声を上げ、夏目は意識を失う。倒れてしまわないように新田が抱きとめると、意識を取り戻したらしい夏目が彼の背中へと手を回した。

 しばし二人は繋がったままで抱擁を交わす。

「これからは僕が満たしてあげます」

「……見返りがいるんでしょ?」

「もちろんです」

「さみしいのは嫌」

「大丈夫ですよ。あなたの手も下らないものを盗む暇がなくなるぐらい忙しくなる」

「なにそれ」

 夏目はくすりと彼の耳元で笑う。

「期待していますよ、聡子さん」

 新田は抱きとめた夏目の首筋へ口付け、新たな手駒を手に入れことに微笑むのだった。

(了)

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