やらしい2人の現実逃避 (Page 4)

「ぁ…はー、…はぁっ…ん…!」

ぬちぬち…と腰を進めると、茜ちゃんは俺の腕に爪を立てて、少しだけ眉根を寄せた。

「…ふ…ぅ…」

「全部入ったけど…キツい?しばらくこのまま…」

「…は、はい…あっ…」

馴染むのを待つ間に、ブラウスのボタンを全て開き、掌から零れるような巨乳を堪能する。

夏服にはベストがついているから、電車の中では分からなかったが、上もノーブラだ。

1日ブラウスと擦れあって敏感になった乳首。

そこを舐めたり弄ったりする度に、おまんこがピクピク反応してちょっと気持ちいい。

「ゃぁ…んっ…あう、噛んじゃ…んん…」

「でも、ちょっと痛いの好きでしょ」

「…はぁ…はっ…ち、が…あぅう…あっ…」

全身にじわりと汗が浮かび、胸の谷間を透明な雫が流れていく。

「…お兄さ…も…動いて…」

「もう平気?」

「お、く…熱くて…っ…じんじんする…あっ、あ、あ…!」

緩慢な腰の動きに合わせて、半開きの唇からは甘ったるい声が漏れた。

口紅なんか塗らなくても、ぽってりした唇は血色が良くて美味しそうだ。

流石に口にキスしたら嫌がられるかな、と躊躇っていると、茜ちゃんが俺の首に手を回して顔を近付けてきた。

「…ちゅ…、ん…はむっ…」

キスそのものは拙いけれど、あったかくて柔らかくて気持ちいい。

専業主婦願望の強かった元カノは、中々内定が貰えない俺をあっさり捨てて、有名企業に決まった同級生に乗り換えた。

だから何か、この感じは久しぶりだ。

「…茜ちゃん…口、開けて…」

「あ…んぅ…っ、ふ…」

舌を絡めて深いキスを繰り返す。

「…はぁ…すご、気持ちいい…」

暑くなってきた俺は体を起こすと、細い腰を掴んでさっきよりも深く突いた。

大きな胸がゆさゆさ揺れて、いい眺めだ。

貧乳の元カノではありえなかった光景である。

「…んんっ…あ、はんっ…!あうっ…!」

…あー、ヤバい、イきそう。

そう思いながらも、自分だけ満足して終わるのは気が引けて、休憩がてら茜ちゃんのクリトリスを親指で弄った。

「あぁっ…!そ、れ…ふぁ…!…や…ダメっ…!」

「イきそう?いいよ、俺も…」

「…ぁう…ダメダメ…ん、はぁっ…!」

ぎゅう…と繋いだ左手の甲に爪が食い込んだ。

「…あ、あぁイく、お兄さん、お兄さっ…!んんぅ…!」

 

それから一緒にシャワーを浴び、布団に並んでぼんやりしていたら近くの河原で花火が始まったから、俺たちはアイスを齧りながらそれを眺めた。

「…こんなにのんびりしたの、久しぶりです。学校でも家でも、勉強しなきゃって、気が休まらなかったから…」

「焦ってるわりに、全然はかどらない謎の現象な。疲れるよなー」

そして心休まる暇もなく勉強している人間より、彼女もいて適度に遊んでいる奴の方が要領よく点が取れたりするのだ。

人生なんてそんなものだと思う。

アイスを食べ終わって、ハズレだ、と棒を見ていると、茜ちゃんの指が脇腹をなぞった。

そこには生まれつき、結構大きめの痣がある。

「っ、ふふっ…何?気になる?」

「これ、熊本県みたいで可愛いですね。ほら、ちゃんと天草まである」

「はは、地理好きなの?俺理系だったから、社会はあんまり…ちょっ、くすぐったい…」

声を出して笑ったのなんかいつぶりだろう。

しょうもない子供みたいな擽りあいをしばらくやって、俺たちは顔を見合わせた。

「…就活、頑張るわ。明日から」

「明日やろうは馬鹿野郎ですよ」

「うわ、厳しい」

「…また、息抜きに来てもいいですか?」

茜ちゃんはくわえていたアイスの棒をちょっと自慢気に出して見せた。

初めて見る当たり棒だ。

今度来たら一緒に、買ったコンビニまで交換に行こう。

(了)

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