汚れた手で、得たものは (Page 2)
愛斗は私の手入れされたあそこを優しく指で開くと、蝶が花の蜜を吸うように舐め上げる。
クンニをされることは好きだ。愛斗の舌がどんどん奥まで侵入し、何度も音を立てて愛液を吸う。
私は身をよじって喘ぎながら、彼の髪を撫でた。
彼は男性器の形をしたローターを取り出すと、最も敏感なところに押し当てて中を掻き回した。
ローターは機械的な音を立てるだけで、本物の性器のように熱を帯びることはない。それでも、指で触れられるよりはずっと気持ちよかった。
絶頂に達する瞬間、大量の潮が吹き上げた。自分でも、驚くほどの量だった。
私は荒い息を吐きながら、愛斗に「私も気持ちよくしてあげる」と言ってベルトのバックルを外した。
彼は驚いた表情を見せたけれど、若さに溢れるモノはすぐに膨張し、口に含むと喉の奥がつかえそうになるほどだった。
すぐに挿入して腰を振ると、愛斗のモノが子宮口に当たる。大きすぎて、少し痛いくらいだ。
「痛い?」
愛斗が快感と心配の入り混じった表情でこちらを見る。私は「大丈夫」と答えて再び腰を振った。
男だって、できればテクニックのある女と気持ちよくなりたいだろう。
だけど、痛いかと聞いて女が「大丈夫」だと答えるのは、「耐えられる範囲内の痛みだ」と答えているのと同等だ。
それが見抜けないあたりが、まだまだこの業界に不慣れであることを物語っていた。
愛斗が私の中に射精したあと、私はティッシュを手繰り寄せて自分と彼の性器を拭いた。
「あの、絶対にプロの方ですよね?」
愛斗がやや恥ずかしそうに訪ねてきたので、私は微笑んで頷いた。
「長いんですか?」
「18歳の時からだから、もう20年以上になるよ。君は?」
「俺は、まだ3ヶ月くらいです」
本来であれば、客のプライベートに触れることは聞かないだろう。だが、彼の幼さもあって聞かれて不快だとは思わなかった。そもそも、バレて困ることもない。
「ふうん。儲かる?」
「少しずつですが、指名もいただいてきたので…」
「稼いだお金は、どうするの?」
「親を、楽させてあげたいんです」
私は驚いて愛斗を振り返った。基本的に性産業には、楽して大金を稼ぎたいか膨大な借金があるという理由で飛び込んでくる人間が多い。
愛斗くらいの年齢だと、奨学金が返せないから風俗に働きにきたという女の子だって珍しくはなかった。
「重い話になるんですけど、俺の親って里親なんですよ。なので養子でも何でもないんですけど、進路の面倒までしっかり見てもらったし、これからは俺が恩返ししたいなと思って」
「そうなんだ。本当の、ご両親は?」
「俺、生まれてすぐに病院の前に捨てられてたらしいんですよね。『この子を幸せにしてください』って置き手紙と一緒に。だから、父親も母親も分からないです」
彼があまりにも笑顔で話すので、誰か違う人間の物語なのかと思ったほどだ。左の目尻には泣きぼくろがあり、彼の魅力を一層引き立てている。
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