夢の果て
25歳にして小説家になるという夢を追う和也は、4歳年上の彼女である詩織と同棲をしていた。先の見えない日々に不安を覚えた和也は小説家を諦め、就職することにしたと詩織に伝える。詩織は和也の覚悟を年上の持つ包容力によって優しく受け止めていく。
「電気消すね」
詩織は同棲している和也に向かってそう言った。
「おう」
和也が返事をすると詩織はスイッチを切り布団に入った。
「おやすみ」
詩織はそう言うと目をつぶろうとした。
「待って。眠る前に1つだけ話しときたいことがある」
「なに?」
詩織は暗がりの中で和也に顔を向けた。
「あのな、実は俺、小説家を諦めようと思うんだ」
「なんで?和也はまだ若いしこれからじゃん。もうちょっと頑張って見たら?」
「25は若くないよ。それに詩織はもう29だ。詩織を30で独身にするわけにはいかない。だから普通に働くよ」
「で、でもさ、もうちょっとやって見たらいいんじゃない。お金なら私が頑張って働くし。今ちょうど出世の話も来てるんだよ」
「いや、もういいんだ、決めたことだ」
「……わかった」
「ごめんな、今までお世話になっておきながらこんな決断を勝手にして。これからは詩織に比べると少ないと思うけどきちんとお金を稼ぐから……だから、その……ある程度お金を稼げるようになったら……結婚してくれ」
和也がそう言うと詩織は自身の布団を出て和也の布団に潜り込んだ。
「いいよ。こんなタイミングでプロポーズなんて和也らしいや」
詩織は笑いながらそう言った。
「ありがとうな。詩織」
「いいえ」
詩織はそう言うと和也のズボンに手を入れた。
「どうした?」
和也は驚きながら尋ねる。
「ん?落ち込んでそうだったから景気をつけてあげようかなと」
「じゃあ、俺も」
和也はそう言うと詩織のパンツの中に手を侵入させた。和也は手慣れた様子で詩織の秘部をかき回す。
「んっ、和也のエッチ」
「詩織の弱いところは知り尽くしてるからな」
「大好きだよ。和也」
詩織はそう言うと和也にキスをした。2人が互いの性器を弄り合いつづけた。暗がりの中から聞こえる、布団が擦れる音の中から微かに愛液の弾けるいやらしい音が聞こえだすと、和也は息をあげながら言葉を発した。
「詩織。俺、職探し頑張るからさ……今日は生で……」
「いいよ。でも、1つだけ約束して。小説は働きながらでも書き続けて。私、和也の書く小説が大好きだからさ」
詩織も同様に息をあげながら言葉を発した。
「ありがとう」
和也はそう言うと詩織の上に跨った。
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