青い薔薇の密猟者はその棘に気付かない (Page 6)
ゆっくりと乳房の感触を楽しみ、勃起している乳首を指先で軽く弾く。
「んぅ、ふうん……」
微かに艶めいた声が女の口から零れる。
三枝は気を良くして、女のスラックスを脱がす。完全に脱力している人間の履いているものを脱がすのは、骨が折れたが、その甲斐はあった。ショーツを取り払い、たおやかな繁みの奥にある秘裂をじっくりと堪能できる。
割れ目に添って指でなぞると、微かな湿り気を感じた。
「ふん」
鼻で笑い、三枝はベッドの枕元に備え付けのローションへ手を伸ばした。コンドームも一緒に並べられていたが、使う気などない。
ローションの包装を乱暴に破き、彼は中身を女の秘所へと垂らした。閉ざされた秘裂を指でこじ開け、三枝はローションを奥まで指で擦りつける。きゅうきゅうと膣が収縮し、物欲しげに蠢き始めた。
三枝は自らの屹立した男根を割れ目にあてがう。ローションの感触と女体の滑らかな凹凸が亀頭を刺激し、思わず声が出そうになった。
外陰をたっぷりと堪能し、三枝は女の中へと侵入を試みる。
久しぶりの女は驚くほど熱く感じた。
生身の女を抱く感触に我を忘れて腰を振りそうになったが、三枝はあえてゆっくりと膣肉を楽しむ。ひだが絡みつき、蠢いて彼の男根を先端から扱きあげる。彼が腰を動かさなくても、膣が勝手に彼に性感を与え、射精へと高めていくのだ。
「はっ、仕事はできなくても、こっちの方は優秀だな」
三枝は笑いながら次第に腰の動きを強める。ガクガクと女の体が合わせて力なく揺れた。それなのに女の肉は確実に、強烈に彼を絶頂へと導く。
思わず三枝は目を瞑った。瞼の裏に浮かぶのは、彼を顎で使っていた上司の顔だ。
凛とした横顔。切れ長の目。薄くルージュの引かれた唇。その隙間から覗く、赤い舌。キーボードをタイプする細い指先とその先端の真珠色の爪。
ぐぅっと自らの男根が角度を鋭くしたのが分かった。
三枝はここにいない相手を想像して、さらに興奮していた。自らを正当に評価しない女上司を嬲り、妄想の中で存分に啼かせている。
ぎゅうと女の中が締まった。堪らず三枝は男根を膣から引き抜く。別にこの女を妊娠させてしまってはまずいなどと考えたわけではない。この女が孕んだところで知ったことではないのだ。
だが、あの澄ました女の顔を自らの精液で汚らしく穢してやりたい。その一心だった。彼は別の女を抱きながら、同時に憎い女上司への復讐を果たしていた。
「大樟(おこのぎ)、飲め、オレの」
たっぷりと先端から吐き出された白い体液が女の顔を横断し、シーツへと流れ落ちていく。
陰茎の中に残ったものを女の唇に擦り付けて、さらに射精する。
「おおっ」
柔らかな唇の感触に達したばかりで敏感になっている亀頭が震え、三枝の口から情けない声が出た。すっかり精子を放出し、力を失った陰茎がだらりと股間にぶら下がる。
三枝は荒くなった息を整え、服を身に付けた、そして、目覚める気配のない女に一瞥をくれる。思わず嘲笑が浮かぶ。仕事もろくにできず、男にヤリ捨てられるような間抜けな女とは違うと。
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