バレたら退学!?ふたなりチ〇ポ解消セックスの巻 (Page 2)
「ろ、ろ、ローズマリー様ぁ! 私と姉妹の契りを結んでいただけませんかぁ!?」
その場にいた全ての者に激震が走った。姉妹の契り――それは、聖ピュアピュア百合ラブ学園に古くからある伝統だ。この学園に入学した者はおおよそ15年の間、外界と――男性と触れ合う事がない。よって、卒業した後の淑女の振る舞いを学ぶため、そして恋愛に興味津々な少女達の好奇心を満たすために、姉妹の契りと呼ばれる疑似恋愛関係を結ぶことが教師によって奨励されていた。
しかし、教師の思惑とは裏腹に、姉妹の契りは新たな意味を持つことになる――姉妹の契りとは、学生時代から死ぬまで続く大親友であり、自分の半身のような存在であり、一生涯かけて愛しぬく恋人の証だと……。疑似恋愛のために発足された姉妹の契りは、本物の恋愛関係に変化していたのだ。
「貴女は……アクヤ=ク家の一人娘、レージョーですわね。貴女の噂はよくお聞きしていますの事よ。魔女学科の才女、特に呪いの魔法に長けていると……」
「ああ、嬉しいですわぁ、ローズマリー様ぁ……。でも、その噂は聞かなかった事にしてくださいましぃ。呪いの術に長けた女なんて、なんと醜いことでしょう」
「レージョー。そのような事を言ってはいけませんわ! 魔法はただの力、それをどのように使うかが問題なのですわ。あなたの呪いはまさに一級品。ワタクシもお見習いしたいですもの」
「ローズマリー様ぁ……! で、ではぁ……」
「でも、おごめんあそばせ。ワタクシ、貴女の気持ちに応えることは出来ませんの。何故なら――」
皆が固唾を飲んで見守る中、反対側のドアから小鳥のさえずるような声が飛び込んできた。
「ローズマリーお姉さまっ!」
「――カタリナぁあ~っ♡♡♡ ご機嫌うるわしゅう~っ♡♡♡」
声が聞こえた瞬間、ローズマリーはすでに走り出していた。耳に聞こえるよりも早く、彼女の身体が愛する人を察知していたのだ。彼女たちは人ごみをかきわけ必死の思いで巡り合うと、全米が泣いた映画のラストシーンのように強く抱きしめ合った。
「まさか反対側のドアから出て来るなんて! 2時間目の貴女の教室の位置から、あちらのドアから出て来るものだと思っておりましたのよ」
「はい、お姉さまのいう通り、あちらのドアの方が最短ルートです。でも、一刻も早くお姉さまに会いたくて……私、お姉さまの教室に向かってしまったのですっ」
「私たち、お互いを愛するばかりにすれ違ってしまったのでございますわね……。でも、最後は愛の力で結ばれましたわ~っ!」
ローズマリーとカタリナは姉妹の契りで結ばれていた。それはこの学園にいる者は全てが――アクヤ=ク=レージョー以外が――知っている事実だ。なんせ、彼女たちは巡り合うたびに盛大にイチャイチャし始めるのだから。
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