義父の手管 (Page 5)

美奈子は、夫である弘樹との性生活に不満があった訳ではなかった。
奔放な方でもない。
ただ、まだ子供がいない20代の夫婦としては一般的な頻度でセックスしていたものが弘樹の出張でなくなると、自分の中の性欲に向き合わざるを得なくなっていた。

どうしてリビングでオナニーをしようと思ったのか、そもそもそれが間違いだったと義父に見られた瞬間に後悔した。
しかしそんな思考が追いつかないスピードで強烈な絶頂に導かれ、美奈子はあの日、快楽に溺れてしまったのだった。

義父のペニスは夫とは比較にならないほど大きく、美奈子は犯されて混乱した頭で本当に親子なのかと疑ったほどだった。
味わったことのない大きなペニスでゆっくり奥をこねくり回されると、自分の知らない自分の性感が開いてゆくようで、全身を戦慄かせて美奈子は何度も絶頂した。

義父は、ペニスは大きいが自身は乱暴に動くことがなく、身体を押さえつけられて犯されているのは間違いないのにこちらが気持ち良くなるのをじっと待って見届けるようなセックスに美奈子は驚いた。

夫とのセックスの何倍も感じてしまったのは、夫とセックスができない日々をひと月過ごして美奈子の欲求が溜まっていたからでもあり、まだ若い義父に犯されるというシチュエーションが刺激的過ぎたからでもあるだろう。
しかしもっとシンプルに、五郎が女の性感と自分の逸物について熟知しており、その最も効果的な使い方を理解するだけの経験があったということかもしれなかった。

そして翌日から始まった、義父のペニスを使わない慰撫に美奈子は日々自分が骨抜きにされていくのを実感していた。
あの凶暴なペニスを覚えさせた後で、挿入せずに指だけでイカされ続けるのは美奈子にとって辛く、しかし挿入してくれと言う訳にはいかない。
五郎は指のテクニックも相当なもので、単に出し入れしたり激しく動かすのではなく、やはり美奈子が快感に震えるのを待つように膣肉を撫でるのだった。

指でも確かな絶頂を、それも連続絶頂を与えられる五郎のあのペニスをもう一度欲しいと思いながら、美奈子は五郎に触れられる時には必ず拒むような言葉を口にした。
自分の倫理観がどうしても五郎を積極的に受け入れることを許さなかったからだが、本音を言えば美奈子は五郎とのセックスを求めていた。
それだけ忘れられない快感だったのだ。

 

 

「私…もう…」

五郎の部屋の中に招き入れられても、美奈子ははっきり言葉にすることができずにいた。
言ってしまえば、すべてが終わるような恐怖もある。

「が…がまんが…できなくて」

消え入りそうな声で美奈子がようやく言うと、五郎は満足そうに頷いた。

「そうか、息子が堪えさせてしまって申し訳ないね」

「お義父さん…わかってらっしゃるんでしょう…」

美奈子の声は震えている。
自ら申告するのは顔から火が出るほど恥ずかしいが、美奈子自身もそれによって興奮が高まってしまう。

なにしろ、五郎から触れられずに過ごしたこの5日間は苦しかった。
自分でどんなに身体をまさぐってみても、たどり着けない快楽を身体は記憶してしまっている。
焦れて焦れて、もう二度とあれを感じられないのかと思うと絶望すらした美奈子は、ついに辛抱しきれなくなって五郎の部屋を訪れたのである。

「わかっているよ、私じゃ力不足だったし息子の代わりはできなかった」

「違います…っ」

「どう違う?」

「…っ、そ、れは…」

「言ってごらん、何が我慢できなくて、何を求めてここに来たのか」

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